井原鉄道は、岡山県総社市から広島県福山市までの4市1町の15駅(全長41・7キロ)を、ディーゼル車が約1時間で結ぶ。沿線で途中下車すれば、歴史物語にあちこちで出会える。源平合戦で扇の的を射抜いた弓の名手・那須与一にちなみ、井原駅の駅舎は弓矢を模した外観だ。駅前には扇のオブジェが設置され、シーズンには一発合格を祈願する受験生が、お守りの切符を買いに訪れる。西日本豪雨で被災した川辺宿駅(倉敷市真備町)の近くには、「名探偵金田一耕助ミステリー遊歩道」が整備され、遊歩道の先には作家・横溝正史が戦時中、疎開した旧家が残る。横溝は、この旧家で構想を練り、「本陣殺人事件」など、一連のシリーズを発表した。井原鉄道の鉄印は、大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」の題字制作を手がけた、倉敷市出身の書家・中塚翠涛(すいとう)さんのデザイン。「Ibara Railway」の頭文字「I」と「R」から「愛ある鉄道」を名乗っており、鉄印もハート形になっている=倉敷支局 岡信雄撮影 2020年11月9日公開 田園風景と歴史 満喫<井原鉄道 岡山編> 色とりどり彼岸花<井原鉄道 広島編> 「鉄印」を集めて楽しむローカル線の旅 番組、CM、イベントで使う 動画の利用 スクープ、ユニーク映像募集中 動画の投稿