未来創造コンテスト 結果発表

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それ 思い込み?

 「大工は男の仕事」「ピンク色は女子の服」――。かつてはそんなふうに思うのが、当たり前だったのかもしれない。しかし、性別だけで職業や服装は、決められるべきものなのだろうか。

 読売中高生新聞では第2回となる「中高生未来創造コンテスト」を実施し、「平成時代に起きた生活に関わる問題の解決策」をテーマにアイデアを募った。最優秀賞に選ばれたのは、長崎県の中学生2人。「男だから」「女だから」という偏見をなくすための啓発デザインを考案した。写真のTシャツもその方策の一つだ。

 東京都中野区では今年4月から制服の原則を見直し、全ての区立中学校で女子にもズボンの着用を認めることになった。今春、中学生になる女子が区長に直談判(じかだんぱん)して実現した。「女子だからスカート」という固定観念に対して、10代が素朴(そぼく)な疑問をぶつけ、世の中を動かした一例だろう。

 今週は、平成時代に顕在化(けんざいか)した課題への解決策を特集する。同世代の考案したアイデアを参考にしつつ、これからの時代を切り開いていってほしい。

「男、女だから」疑う

 平成時代に起きた生活に関わる問題を解決するアイデアを10代から募った「中高生未来創造コンテスト」。全国の中高生から寄せられた466作品の中から、最優秀賞に輝いた作品をはじめ、入賞作品を紹介する。

そう思うようになったのなぜ?

学習塾「真未来塾」 長崎仲良しLOVERS―1
(代表者:(さこ)健裕さん・長崎大教育学部付属中1年)
(メンバー:長谷川(れい)さん・長崎市立山里中1年)

「そう思うようになったのなぜ?」と問いかける内容をデザインしたポスター
「そう思うようになったのなぜ?」と問いかける内容をデザインしたポスター

Tシャツやポスターで訴え

 「男なんだから~」「女子は~」。昨春、男女の性差によって、やっていいこと、いけないことを決めつけて言われることへの違和感が塾で話題になった。

 お互いに意見を出し合う中で、窄さんが「男なんだから泣くなって言われる」と言うと、長谷川さんは「女は泣けば許されると思っていると言われる。だから泣けない」と打ち明けた。

 では、ほかの人たちはそういうことを言われているのか、そしてどう感じているのだろうと、グループを組んで調べることにした。

 長崎市の小中高生140人に「『男だから』『女だから』と言われたことがあるか?」と、特製のボードを作ってアンケート調査をした。その結果、87%が「ある」と答えた。

 次に、長崎県庁を訪ねて話を聞いた。県民意識調査では、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきだ」という考え方について、賛成の方が反対より多いと教えてもらった。

 「男、女だから」という無意識の思い込みが、社会のさまざまな場面で人々の行動を制限しているのではないか。それが、世の中の成熟を遅らせているならば、解決すべき問題だと考えた。

 そこで「ピンク色は女の子の服」「野球は男がするもの」などと世間が一般的に思っていることを書きだし、イラストを描いた。そのイラストに、「そう思うようになったのなぜ?」と書き添えて、人々の心に訴えかけるようなポスターやTシャツを作った。思い込みがあることに気づき、考えてもらうためだ。

 さらに、2030年までに実現する目標として国連が掲げるSDGs(エスディージーズ)(持続可能な開発目標)には、17の目標があり、その中にも、「ジェンダーの平等を実現しよう」という内容も含まれていることを知った。

 同じくTシャツのデザインを考案し、自分たちの目指すべき目標の1~17の「番号」を背中にあしらうことで、同世代にもSDGsの考え方を広める案を実行に移した。

 窄さんは「(男女はこうあるべきだという)無意識の思い込みは僕にもある。大事なのは、それを知って、なんでなんだろうと疑問に思うこと」と話し、長谷川さんは「無意識の思い込みがあることを知ってもらい、みんなの個性を認め合える社会を作っていきたい」と言葉に力を込めた。

■矢島審査員「同年代の友達の声を集めるという方法で、問題を深掘りしている。その過程で、周囲の友達も、気づきを得られたのではないか。すばらしいアプローチと行動力であり、これからも行動し続けてほしい」

平成時代の課題

「男女平等」道半ば

 性別による雇用差別をなくすための「男女雇用機会均等法」が1986年(昭和61年)に施行され、平成に入ると、男女平等の考え方が広がっていった。

 しかし、上のグラフの通り、内閣府の調査では、「平等」だと考える人の割合は依然として低い水準で推移しているようだ。世界的に見ても、日本の男女平等度ランキング(2018年)は149か国中110位。企業や官公庁の幹部、政治家で女性の割合が低いことなどが要因だ。

 昨年には、東京医大の入試で女子が不利に扱われていたことも判明するなど差別が残る現実も明らかになっており、解決するべき課題は少なくない。

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513528 0 中高生未来創造コンテスト 2019/03/29 17:24:00 2019/03/29 17:24:00 2019/03/29 17:24:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/03/20190329-OYT8I50022-T.jpg?type=thumbnail

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