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    ジュニア記者が、様々なニュースを取材して記事を掲載します。

    人生ゲーム 改良重ねて50年

     ルーレットを回し、車の形のコマを動かす――ボードゲームの定番「人生ゲーム」が今年、日本での発売から50年をむかえます。その歩みを、ゲームを販売はんばいしているタカラトミー本社(東京都葛飾かつしか区)をたずねて取材しゅざいしました。

    定番ゲームの進化の歴史を知りたい!

     就職しゅうしょく結婚けっこん、事業の失敗しっぱいなど、山あり谷ありの人生を億万おくまん長者を目指すこのゲームは、実はアメリカ生まれ。1960年に「THE GAME OF LIFE」として発売され、68年、それをほぼ直訳ちょくやくした「人生ゲーム」が高度経済けいざい成長期せいちょうきの日本で発売されました。

     “初代しょだい”には、コマが止まったマスの指示しじに「牧場ぼくじょうのあとつぎになる」など、日本人にはなじみのない内容ないようも。「当時、アメリカのゆたかな生活は、日本人のあこがれの対象たいしょうでした」と、ゲーム事業部トイゲーム企画課きかくか課長の家田重明いえたしげあきさんが話します。

    記念の新作登場

    • 人生ゲームの最新作「タイムスリップ」で遊んでみた!
      人生ゲームの最新作「タイムスリップ」で遊んでみた!

     はじめて日本独自どくじのモデルチェンジをたすのは83年。この時から、正月休みやお歳暮せいぼなど、日本の暮らしに合わせた内容に変わり、進化をげてきました。

     そして今年3月、50周年しゅうねん記念きねんする「人生ゲームタイムスリップ」が登場。50年前にさかのぼってゲームがスタートし、これまでの流行や世相をマスに取り入れています。このメインのゲームばんに、50年後の未来まで体験できる付属盤「未来ステージ」を足せば、100年分の人生が楽しめます。また、同じく創刊そうかん50周年を迎える漫画誌まんがし「週刊少年ジャンプ」とのコラボによる人生ゲームの新作も、夏には発売されるそうです。

     人生ゲームの特徴とくちょうの一つは、盤上に配置はいちされた建物たてもの模型もけいです。「『タイムスリップ』では、東京スカイツリーなど、時代を象徴しょうちょうする建物が盤上にあります。たんなる平面よりもワクワクするでしょ」と家田さん。建設けんせつ中の新国立競技場きょうぎじょうも、なんと完成かんせいした姿すがたでありました。

    児童らも制作

     記念事業はほかにも。「みんなでつくる人生ゲームプロジェクト」では、足立区立辰沼たつぬま小学校の子どもたちが、学校や地域ちいきについて調べたことをマスに入れ、独自の人生ゲームを作る授業じゅぎょうを行ったそう。「地元商店街しょうてんがいのお店が登場するなど、とても楽しい内容です」と、家田さんが教えてくれました。年内に、沖縄おきなわ竹富町たけとみちょうの九つの小学校が合同で同様のプロジェクトに取り組むそうです。

    • タカラトミー本社で人生ゲームの特大ルーレットを回す
      タカラトミー本社で人生ゲームの特大ルーレットを回す

     同社ではまた、目の不自由な人でも楽しめる「ユニバーサルデザイン人生ゲーム」を、東京都立葛飾もう学校と共同で研究開発しています。たとえば、マスには印刷いんさつと点字で数字のみを表記し、プレーヤーへの指示は別のカードに数字と対応たいおうさせるように入れる、などの工夫をした試作品しさくひんを作っています。ゲーム盤はピラミッドじょうで、コースは頂上ちょうじょうに向けて渦巻うずまき状に上っていきます。盤にれれば、自分のコマの進み具合が分かる、というわけです。

     コンピューターゲームが浸透しんとうする現代げんだいですが、アナログな人生ゲームは「身近な人と仲良なかよくなるための手段しゅだんと考えています」と、家田さんは話します。「人生ゲームでり上がり、リアルなコミュニケーションを楽しんでほしい」という家田さんの言葉を聞き、家に帰って家族と久しぶりに、人生ゲームで遊んでみたくなりました。

     (高2・木下純一きのしたじゅんいち、マッキン愛奈あいな、中1・水谷卓郎みずたにたくろう記者、撮影さつえい鈴木毅彦すずきたけひこ

    2018年04月30日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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