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    ジュニア記者が、様々なニュースを取材して記事を掲載します。

    正確な日本地図に驚き

    没後200年の伊能忠敬について知りたい

     全国を歩き、はじめて実際じっさい測量そくりょうして日本地図を作った伊能忠敬いのうただたか(1745~1818年)。今年はその没後ぼつご200年にあたります。忠敬の偉業いぎょうを、最新さいしんのIT技術ぎじゅつを通して学んできました。

    最新技術で解説

    • VRで示された伊能図
      VRで示された伊能図

     今の千葉県香取かとり佐原さわらで商人として活躍かつやくしていた忠敬は、隠居いんきょ後の50さいから江戸で天文や暦学れきがくを学び始めました。そして、56歳から17年かけて全国を測量し、日本全図(伊能図)を製作せいさくしました。

     その伊能図を、幅約はばやく7メートル、高さ約4メートルの大スクリーンで見られるバーチャルリアリティー(VR)作品「伊能忠敬の日本図」が、東京国立博物館はくぶつかん(東京・台東区)のミュージアムシアターで7月1日まで上演じょうえんされています。色鮮いろあざやかにえがかれた地形と細かい地名が入った伊能図が高精細こうせいさい再現さいげんされ、ナビゲーターの操作そうさきなところを拡大かくだいできます。この日は、私たちの自宅じたくがある場所や、両親の出身地の江戸時代の地図を見せてもらいました。忠敬がどんな道具を使って測量したかなどの解説かいせつもありました。

     VRを製作した凸版印刷とっぱんいんさつ企画担当きかくたんとう安武杏季やすたけあきさん(38)は「ビデオ映像えいぞうちがい、上演する時期や見る人の関心かんしんおうじて場所を選んで映し、説明できる。文化財ぶんかざいをより身近に感じてもらえるのでは」と、VRの利点りてんについて話してくれました。

    アプリで楽しむ

    • ゆかりのある富岡八幡宮で横溝さん(左から2人目)から伊能忠敬像の説明を聞く
      ゆかりのある富岡八幡宮で横溝さん(左から2人目)から伊能忠敬像の説明を聞く

     画面だけでなく、忠敬の足跡あしあとを実際にたどりたくなったら、スマートフォンのアプリ「伊能でGo」が案内あんないしてくれます。「ポケモンGO」でおなじみのGPS機能きのうを使用し、忠敬の宿泊地しゅくはくちなど約3100か所をめぐるスタンプラリーです。アプリでは現在地から50キロ圏内けんないにあるポイントが表示ひょうじされ、半径はんけい500メートル内に入ると、スタンプをゲットできます。

     忠敬らが地図を作った「地図御用所ごようじょ跡」がある茅場町かやばちょう(中央区)で使ってみました。タップすると、画面上で「到着とうちゃく」と書かれたのぼりばたがり、達成感たっせいかんがありました。さらに約2キロ先の忠敬の「住居跡」がある門前仲町もんぜんなかちょう(江東区)まで歩き、二つ目のスタンプをゲットしました。忠敬が測量の旅に出る朝、必ず参拝さんぱいしたという富岡八幡宮とみおかはちまんぐうにもおまいりしました。

     アプリは昨年さくねん11月に公開され、ダウンロード数は7000をえています。小学生からお年りまでが利用し、中には、オートバイですでに1400か所以上を巡った人もいるとか。アプリの全体設計せっけいを行った「イノペディアをつくる会」の横溝高一よこみぞこういちさん(68)は「全国を回ることで、測量には各地かくちの人々の支援しえんがあったと感じてほしい」と開発の目的もくてきを話しました。

     横溝さんによると、測量隊は日の出とともに作業を始め、測量を終えて夕食を取った後は、天文の観察かんさつをしていたそう。観察でたデータを測量の補正ほせいに利用していたということで、こうした努力どりょくが実って、伊能図は、現代の日本地図との距離きょり誤差ごさはごくわずかだとか。その正確せいかくさにおどろかされました。

     最新技術などで追体験ついたいけんすることで、忠敬の思いや苦労くろうが少し想像そうぞうできました。やりげた忠敬の辛抱強しんぼうづよさに感銘かんめいを受けました。(高2・木下純一きのしたじゅんいち、高1・山口万由子やまぐちまゆこ、中2・池田麻里子いけだまりこ記者)

    2018年07月02日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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