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    ジュニア記者が、様々なニュースを取材して記事を掲載します。

    軽く投稿大きな「傷」に

    SNSやネットとどう ( ) き合えばいい?

     最近さいきん、ツイッターやLINEなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を通じて子どもがいじめを受けたり、犯罪はんざいまれたりして問題になっています。メールや電話で、子や親のなやみ相談に乗っている「全国webカウンセリング協議会きょうぎかい」理事長の安川雅史やすかわまさしさん(52)に、そうしたトラブルの事例じれい対処法たいしょほうなどを教えてもらいました。

    ウイルス対策

    • 「家庭では親もまた顔と顔を合わせるコミュニケーションを大事にして、子どもにお手本を示してほしい」と話す安川さん
      「家庭では親もまた顔と顔を合わせるコミュニケーションを大事にして、子どもにお手本を示してほしい」と話す安川さん

     同協議会は、不登校や引きこもりなど子どもの問題にかかわる三つのNPO法人ほうじんが集まって2005年に設立せつりつされました。安川さんは元々もともと高校の英語教師きょうしでしたが、生徒せいとから相談を受けるうちに学校のわくえた支援しえん必要ひつようだと感じるようになり、相談活動に取り組むようになったそうです。今では国内外の学校や教育委員会などから、年間300件以上けんいじょう講演依頼こうえんいらいがあるといいます。

     せられる相談は、以前は不登校などに関するものが多かったのが、最近ではネット依存いぞんやSNS上でのいじめなど、インターネットに関係かんけいするものが9わりめるとのこと。わたしたちジュニア記者の多くもスマートフォンを使っていますが、「スマホはパソコンを持ち歩いているのと同じだと思ってほしい」と安川さんは言います。情報じょうほう流出をふせぐため、信頼しんらいできるウイルス対策たいさくソフトを入れるべきだとすすめてくれました。

     また、最近は「目立ちたい」という気持ちで線路への立ち入りや悪質あくしつないたずらなどを撮影し、SNSに投稿とうこうして「炎上えんじょう」したり、警察けいさつ捜査そうさを受けたりする事件を目にします。安川さんは、「ネットに出た名前や投稿を完全かんぜん削除さくじょするのは不可能ふかのうに近い」と指摘してき。ネットへの投稿や履歴りれきが消えずにのこり、検索けんさくすることもできるため、家族や通っている学校に迷惑めいわくをかけるだけでなく、就職しゅうしょくやアルバイト先すら決まらないこともあるそうです。軽い気持ちで発信はっしんしたことが一生つきまとい、人生をくるわせてしまうのは、本当におそろしいと思いました。

    性犯罪も増加

     SNSは、同じ趣味しゅみや悩みのある世界中の人々と簡単かんたんにつながることができ、とても便利べんりです。共通きょうつうの話題があるとすぐに仲良なかよくなり、相手に会ってみたくなることもあります。けれども、SNSで誘い出されて命を落とすような事案も起こっており、はだか画像がぞうを送信させられるといったせい犯罪もえています。安川さんは、「性犯罪者が簡単にターゲットと接触せっしょくできるのがネットの世界」と話し、「直接顔を見る前に友達ともだちになるのはこわいこと。相手がどんな人間かは、言葉ではなく表情ひょうじょうに出る。人間関係はネットではなく現実げんじつの世界で学んで」とうったえます。

    LINEはルールを

     また、「LINEでつながっている上級生から返信が来るまでられない」といった相談もあるそう。「LINEは交流手段こうりゅうしゅだんではなく連絡れんらく手段。使い方のルールを決め、顔と顔を合わせる普段ふだんのやりとりを大切にして、身近なところに信頼できる人を作っていってほしい」と安川さん。ネット上でからかわれたり、あおられたりしても、とっさに反論はんろんせず、一呼吸ひとこきゅうおいて対応たいおうすることも大切だと言います。

     ネットやゲーム依存に関する相談に対しては、「それによって家族や友達とのコミュニケーションだけでなく、勉強や睡眠すいみんの時間までうばわれ、将来しょうらい選択肢せんたくしを自らせばめていることに気付きづいてもらうことが重要」だそうです。

     「全ては自分の命を守るため」という安川さん。SNSやインターネットは、使い方次第しだいで自分を危険きけんにさらすのだという意識いしきを持ってき合っていきたいと思いました。

     (高2・井上いのうえみつき、高1・辻井倫太朗つじいりんたろう福満愛可ふくみつあいか、中3・伊東志穂菜いとうしおな、小6・本谷理彩もとたにりさ記者、撮影さつえい佐々木紀明ささきのりあき

    2018年07月16日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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