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    ジュニア記者が、様々なニュースを取材して記事を掲載します。

    今年で制定90周年のラジオ体操。いつどうして始まったの?

    戦前から健康作りのため

    • 小野さんと福士さんにラジオ体操の歴史などについて話を聞く
      小野さんと福士さんにラジオ体操の歴史などについて話を聞く

     子どもからお年寄としよりまで幅広はばひろい年代の人に親しまれているラジオ体操たいそうは、今年で制定せいてい90周年しゅうねん普及ふきゅうに取り組んでいるNPO法人ほうじん「全国ラジオ体操連盟れんめい」をたずね、ラジオ体操の歴史れきしや正しいやり方を教えてもらいました。

    戦時中も毎日

     体育の時間や運動会、夏休みなどに、だれでも一度はやったことがあるラジオ体操。同連盟事務局長じむきょくちょう福士康夫ふくしやすおさん(64)は、「ラジオ体操のキャッチフレーズは、『いつでも、どこでも、誰でも』です」と話します。

     ラジオ体操の放送が始まったのは、昭和初期しょうわしょきの1928年。当時の逓信省簡易保険局ていしんしょうかんいほけんきょくが、国民の健康意識向上けんこういしきこうじょうのため、米国のラジオ体操番組を参考さんこうにして、NHKや文部省などにもびかけて始まりました。普及のため、郵便局員ゆうびんきょくいん指導しどうしたり、発表会を開いたり、レコードや映画えいがを作ったりしたそうです。

     みんなで集まって行うようになったのは、当時ラジオは高価こうかだったため、持っている家庭がかぎられていたからだとか。夏休みに子どもがつどう体操会も戦前せんぜんから行われていたといいます。戦時中も毎日行われ、終戦のやく1週間後には放送が再開さいかいされたと聞いておどろきました。

     ただ、内容ないようは今のものとはちがいます。最初さいしょのものにつづき、戦後、新しいラジオ体操が考案こうあんされましたが、動きが複雑ふくざつだったので普及せず、1年半で終了しゅうりょう現在げんざいのラジオ体操第1は、51年に完成かんせいしました。よく52年には第2も放送開始。99年には、高齢者こうれいしゃ障害者しょうがいしゃも安心して取り組める「みんなの体操」もできました。

    姿勢よくして体鍛える

    正しいやり方

    • 小野さんに教えてもらってラジオ体操。思っていた以上に大変だったけれど、気分そう快に
      小野さんに教えてもらってラジオ体操。思っていた以上に大変だったけれど、気分そう快に

     私たちは今回、指導委員の小野梨沙おのりささん(35)に正しいやり方を教えてもらいました。第1、第2は、かく13種類しゅるいの運動で構成こうせいされています。それぞれの動きにねらいがあり、それを理解りかいしたうえで行うことで効果こうかがあります。小野さんによると、第1の狙いは「姿勢しせいをよくすること」、第2は「体をきたえること」。「スマホを見たり、勉強したりといった日常にちじょうの動作は前かがみ。それが続くと猫背ねこぜになってしまいます。わかいうちにぜひいい姿勢を作って」とはげまされました。

     教えてもらって体操してみると、これまで正しいと思っていたやり方がまちがっていたことにいろいろ気付きづかされました。たとえば、第1の8番目に行ううでを上下にばす運動は、今まで普通の速さで行っていましたが、瞬発力しゅんぱつりょくを意識してとにかく素早すばやく動くのがポイントだそうです。正しいやり方で行うと、より体が伸びているのを感じ、体がホカホカ温まって、すっきりした気持ちになりました。

     各地でラジオ体操を行う体操会は、同連盟に登録とうろくされているものだけでも現在、約1800。指導者の育成にも取り組んでおり、近年は中国やブラジル、モンゴルなど海外でも注目されているといいます。「地域ちいきコミュニケーションの場としても有用です」と福士さん。小野さんも「ラジオ体操は、どの世代の人も、先生がいなくても手軽にできる。リフレッシュや準備じゅんび運動など目的もくてきに合わせてやってもらえたら」と話していました。

     2020年には東京五輪ごりん・パラリンピックが行われます。多くの人が健康になるためにラジオ体操に取り組むきっかけになればよいなと思いました。

     (高2・筒井菜々歩つついななほ、高1・斉田歩さいたあゆむ、中3・大島彩也夏おおしまさやか、中1・水谷卓郎みずたにたくろう記者、撮影さつえい池谷美帆いけやみほ

    2018年11月05日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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