子ども食堂ってどんなところ?

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運営者と支援者に聞く

子ども食堂の課題について説明する湯浅さん
子ども食堂の課題について説明する湯浅さん

 貧困ひんこん家庭などの子どもたちに温かい食事を提供ていきょうする「子ども食堂しょくどう」。その最初さいしょの店とされる「だんだんワンコインこども食堂」(東京都大田区)を始めた近藤博子こんどうひろこ代表(59)と、その支援しえんにあたる法政大ほうせいだい湯浅誠ゆあさまこと教授きょうじゅ(49)をそれぞれたずね、運営うんえいの様子や課題かだいについてうかがいました。

温かい食事「誰でもどうぞ」

 近藤さんは2012年、経営けいえいする八百屋やおや店舗てんぽで子ども食堂を始めました。「だんだん」は、出身地の島根しまね県の方言で「ありがとう」を意味する言葉だそうです。

 子ども食堂のアイデアは、その2年前、地元の小学校の副校長ふくこうちょうから、病気がちな母と2人でらす子の食事がバナナ1本だけのこともあるという話を聞いたのがきっかけだったそうです。「今の日本で起きているとは信じられず、その子の後ろ姿すがた想像そうぞうしたらせつなくなって。見切り発車でもやってみようと思いました」と当時を振り返ふかえりました。

 現在げんざい毎週木曜まいしゅうもくようの夜に開き、メニューは毎回1ぴん野菜やさいを生かした料理りょうりを中心に、カレーライスやハンバーグなどを提供しています。運営は最初は大変たいへんでしたが、次第に食材しょくざい資金しきん寄付きふが集まるようになりました。今では、貧困家庭の子よりも、普段ふだんは家で1人でごはんを食べる子、親子連おやこづれなどが多く、1回に50人近くがおとずれます。来た理由りゆうなどは決して聞きません。「信頼関係しんらいかんけいきずけて、子どもがポロッと話したくなった時に話せばいいから」だそうです。

コイン1枚で1食

 面白おもしろいのは、子どもは1食を「1コイン」で食べられるところ。1円玉でも外国の硬貨こうかでも、ゲームセンターのコインでもかまいません。「無料むりょうにしてもいいけど、子どもたちが『自分たちはほどこしを受けている』と考えてしまわないように」という理由でした。ちなみに大人は500円です。

 「だんだん」で始まった国内の子ども食堂は、13年に「子どもの貧困対策たいさく推進すいしんに関する法律ほうりつ」が成立してからどんどんえ、今年3月の集計でやく2300けんになりました。100軒以上いじょうある都道府県とどうふけんもあるそうです。それらを支援する団体だんたい「こども食堂安心・安全向上委員会」(滋賀県草津市しがけんくさつし)の代表をつとめるのが湯浅さんです。

 子ども食堂は、マンションの一室で2、3人向けに開いている店もあれば、山口県に1日で300人が訪れる店があるなど、値段ねだんも経営の仕方も様々さまざまだといいます。地方でも、近所で集まることが少なくなってきており、子ども食堂が住民じゅうみんの“いこいの場”にもなっているそうです。

 課題は、協力きょうりょくしてくれるボランティアを毎回は集められなかったり、公的施設こうてきしせつでないため国の支援をられず、資金的にきびしかったりすること。子ども食堂があるということが、それを必要としている子どもたちにつたわらないというなやみを持つ人もいるようです。

来る理由は問わず

 ある県の調査ちょうさでは、子ども食堂の8わりは、だれでも来ていいというスタンスだそうです。「そうじゃないと、課題がある子はぎゃくに行けない。誰でもどうぞというから、その子たちも入りやすいんです」と、湯浅さん。最近では、企業きぎょうや、お寺が始めることも多いと聞いておどろきました。

 店の数はずいぶん増えてきましたが、湯浅さんは「もっと増え、みんなが意識いしきしなくなるぐらいの当たり前の存在になることが理想」といい、全国の小学校区に一つずつの2万軒になることを期待きたいしています。近藤さんは反対に「なくなるのが理想」。近所でたがいの子を助け合うようになれば、子ども食堂もいらなくなるからだということです。目指すゴールは一緒いっしょなのだと思いました。

 これだけ子ども食堂が増えているのは、地域ちいきでの助け合いが重要じゅうようだと思う人が増えてきた証拠しょうこなのでは。私たちにも、できることはないか考えていきたいです。

 (高2・益子百花ますこももか、中2・時田莉瑚ときたりこ橋本玄太郎はしもとげんたろう、中1・飯島いいじまひかる記者)

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