同世代で交流 創作に刺激

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全国高校文芸コンクール 表彰と講評

 「第34回全国高等学校文芸ぶんげいコンクール」(全国高等学校文化連盟れんめい、読売新聞社主催しゅさい)の表彰式ひょうしょうしきが昨年12月14日、東京都渋谷しぶや区の国立オリンピック記念きねん青少年総合そうごうセンターで開かれました。高校文芸最大規模さいだいきぼのコンクールの上位入賞者にゅうしょうしゃが集まる場で、部門別ぶもんべつ講評会こうひょうかいくわえ、元号「令和れいわ」の考案者こうあんしゃとされる国文学者の中西進なかにしすすむさんによる記念講演会こうえんかいも行われました。

7部門に応募3万点

 小説しょうせつ、文芸評論ひょうろん随筆ずいひつ、詩、短歌、俳句はいく、文芸部誌ぶしの7部門で、全国から3万点をえる応募おうぼがあった文芸コンクール。講評会では審査員しんさいんの先生方が講師こうしとなり、部門ごとに受賞した高校生が参加さんかしました。

文体、執筆法に工夫――小説・随筆

 小説、随筆の両部門では最優秀賞さいゆうしゅうしょうなど受賞作の講評が行われ、「口語体が軽妙けいみょうで、リアリティーがあり、比喩ひゆ非常ひじょうい」「表現ひょうげん心情しんじょうこまやかさが表れている」などかく作品についての魅力みりょく紹介しょうかいされました。

 小説部門では、推敲すいこうの仕方、題名の決め方などの執筆しっぴつ方法ほうほうかんする意見交換いけんこうかんも行われました。主人公と登場人物の性格せいかくを大まかに決めて物語を考える方法、ラストシーンやもっとり上がる場面ばめん最初さいしょに想定し、逆算ぎゃくさんしながらほかの場面を書く方法など、人それぞれで、たがいに刺激しげきを受けたようでした。

審査員「言葉に命」――詩

 詩部門では、審査員が「詩は言葉の中にあるエネルギーで命を感じさせる。力量りきりょうは学年の進行とともに向上するから今後が楽しみ」と、参加者にエールを送っていました。

興作品次々と――短歌・俳句

 短歌部門や俳句部門では受賞者による歌会、句会が行われました。歌会は、参加者がテーマに沿って上の句を詠み、お互いに交換して下の句を作るというもの。即興そっきょうで短歌を作るには、深い知識ちしき技量ぎりょう要求ようきゅうされます。すぐれた作品が次々つぎつぎとできあがっていく様子に感心させられました。

 俳句部門の句会では、参加者がその場で考えた句をホワイトボードに記入し、それぞれの作品について、活発な意見が交わされました。季語きご助詞じょしの意味を考察こうさつしあい、作品の魅力を、より深めようとしている様子が印象的いんしょうてきでした。

 句会に参加した石川県立金沢錦丘かなざわにしきがおか2年の田中雅たなかみやびさんは「ハイレベルな高校生と意見交換をして、ちがった着眼点ちゃくがんてんを見つけることができた」と満足まんぞくげな様子。三重県・高田2年の佐藤知春さとうちはるさんは「一つの情景じょうけい描写びょうしゃするだけでも、表現方法は人それぞれ違うところが面白おもしろい」と俳句の魅力を教えてくれました。

 同世代の人たちが、様々さまざまな文章で自分を表現していることに、わたしたちもとても刺激を受けました。全国から集まった受賞者同士どうしの交流がかてとなり、新たな創作そうさくのエネルギーが生まれることを期待きたいしたいです。

文章で描く豊かな自画像…中西進さん 講演で強調

「人は、言葉で“自画像”を描きながら日々生活している」と語る中西進さん
「人は、言葉で“自画像”を描きながら日々生活している」と語る中西進さん

 中西進さんによる講演のテーマは「青春の自画像じがぞうとは」。

 中西さんは「全ての文章は自画像であり、人は自らの絵を描きながら日々ひび生活をしている」と話します。受賞者や私たち高校生の「青春の自画像」の特徴とくちょうは「生命」「未来」「含羞がんしゅうじらい)」。生きているあかしである命を直視ちょくしし、未来を語り、青春特有とくゆうの恥じらいやためらいを表現することが優れた文章につながると話してくれました。

 近年、読解どっかい力・語彙ごい力などの国語力が落ち、その原因げんいんはスマートフォンやSNSなどの発達はったつではないかと言われています。中西さんは「本当にそうなのか」と私たちに疑問ぎもんを投げかけました。いま身近にある便利べんりなものは、たんなる手段しゅだん・方法であって、問われるべきは「書き手の主体である」と言います。

 青春は、将来しょうらいに大きな可能性かのうせいめた「未完成感みかんせいかん」を持っていることであるとも強調していました。読書を通じて言葉をたくわえることの重要性じゅうようせいき、「たくさん本を読む、豊饒ほうじょうな(ゆたかな)主体である人間が豊饒な書き手となり、未完成感が完成に向かっていく」と話していました。参加者は深くうなずきながら、中西さんの言葉に耳をかたむけていました。

 (高2・斉田歩さいたあゆむ福満愛可ふくみつあいか、高1・岩瀬周いわせあまね記者)

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987667 0 キッズニュース 2020/01/07 11:43:00 2020/01/07 11:43:00 2020/01/07 11:43:00 =多可政史撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/01/20200107-OYT8I50001-T.jpg?type=thumbnail

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