〔読んだよ 読もうよ〕テーマは「旅」

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 旅に出たいけれど、まだちょっとためらわれる……という今。

 2回目のテーマは、「旅」です。

難民 祖国の料理と思い出…高2・野部記者

安田菜津紀著・写真
安田菜津紀著・写真

 みなさんは「難民なんみん」と聞いて、どんなことを思いかべますか。遠い国のこと、と考える人も多いのではないでしょうか?

 『故郷こきょうの味は海をこえて 「難民」として日本に生きる』(ポプラ社)では、フォトジャーナリストの安田菜津紀やすだなつきさんが、様々さまざま事情じじょうで、シリアやミャンマーなどから日本に来た人たち7人を、かれらの故郷の料理りょうりとともに紹介しょうかいしています。

 ネパール出身のケーシーさんは、王政下おうせいかで力のある一族いちぞくに生まれ、国王をささえる若者わかものたちのリーダー的存在てきそんざいでした。しかし、ある日、反国王派はんこくおうはのグループに家をかれ、なぐられたり、指の肉を切られたりする拷問ごうもんを受けたといいます。やっとの思いでげてきた日本では、難民として認定にんていされるのにとても苦労くろうしたという話に、心がいたくなりました。

 祖国そこくの思い出とともに作られる美味おいしそうな料理には、それぞれの人のこれまでの“旅”がまっています。同じ国で生きる人間として、こうした人たちを知り、境遇きょうぐうに思いをはせて、私たちの意識いしきえていくことが大切ではないかと感じました。(高2・野部芙香記者)

ねずみたちの詩人救出劇…小5・高庄記者

マージェリー・シャープ作/渡辺茂男訳
マージェリー・シャープ作/渡辺茂男訳

 ねずみたちが囚人しゅうじんたちをはげます「囚人友の会」が、どこの国にもあるということを、知っていますか? 『ミス・ビアンカ くらやみじょう冒険ぼうけん』(岩波書店いわなみしょてん)は、ねずみたちが「くらやみ城」にらわれている無実むじつの詩人を助けにかう物語です。

 ミス・ビアンカは、大使のぼうやにわれている、優雅ゆうがで美しい白ねずみ。囚人友の会の任務にんむを引き受け、まじめなねずみのバーナード、船乗りねずみニルスとともに、大冒険に出ます。

 くらやみ城は流れのはげしい川のがけっぷちにあり、どうもうなねこ、マメルークもいます。詩人の救出きゅうしゅつ不可能ふかのうとも思えますが、3びき知恵ちえ勇気ゆうきしぼって困難こんなんに立ち向かいます。たして、詩人を救出することはできるのでしょうか? ぜひ、自分の目でたしかめてみてください。「えっ!?」と声が出そうになる場面がかならずあります。

 手にったとき、最初さいしょむずかしい本かなと思いましたが、読み始めるとあっという間に冒険の旅に出られます。ページをめくる手が止まらなくなりますよ。(小5・高庄愛優香記者)

潜水艦で8万キロの海底旅行

張替恵子/東京子ども図書館理事長
張替恵子/東京子ども図書館理事長

 遠くの海、川、山……おどろくような旅へご案内あんないしましょう。

 『町かどのジム』(童話館出版どうわかんしゅっぱん)《1》の主人公ジムは、元船乗りのおじいさん。ロンドンのある通りの角にかれているミカン箱に、いつもすわっています。そして、近くに住む男の子デリーに、「ゆり木馬号」に乗って世界をめぐっていた、わかいころの話をしてくれるのです。

《1》エリノア・ファージョン文/エドワード・アーディゾーニ絵/松岡享子訳
《1》エリノア・ファージョン文/エドワード・アーディゾーニ絵/松岡享子訳
《2》ジュール・ヴェルヌ作/大友徳明訳
《2》ジュール・ヴェルヌ作/大友徳明訳
《3》石川直樹著
《3》石川直樹著

 南極なんきょく迷子まいごになったとき、仲良なかよしのペンギンに命をすくわれた話、大西洋で大波にのまれそうになったとき、り上げたタラがくれた肝油かんゆで命びろいをした話、インド洋で出会った虹色にじいろの大ウミヘビにせがまれて頭からしっぽの先までなでてやった話など。海の男のホラ話?と思いつつも、聞き入ってしまいます。

 『海底かいてい二万里』(偕成社かいせいしゃ、上中下かん)《2》は、SF(空想科学小説くうそうかがくしょうせつ)の父とばれるフランスの作家の代表作です。

 今から150年ほど前、各地かくち海難事故かいなんじこ続発ぞくはつ、クジラのような怪物かいぶつ目撃もくげきされます。探検隊たんけんたい組織そしきされ、博物学者はくぶつがくしゃアロナクス教授きょうじゅくわわり、軍艦ぐんかんでニューヨークから出航しゅっこうします。4か月も太平洋をさまよい、ついに日本近海で遭遇そうぐうしたのは、なぞの人物ネモ船長がひきいる潜水艦せんすいかんノーチラス号。海に落ちた教授と仲間2人はらわれの身となり、すべてが電気仕掛じかけで動く潜水艦で、2万里(=8万キロ)におよぶ海底旅行を体験たいけんすることになります。インド洋、紅海こうかい、南極、北極とめぐる間に、海底の森を散歩さんぽしたり、難破船なんぱせんを発見したり、巨大きょだいタコと格闘かくとうしたり。海の神秘しんぴ満喫まんきつできるでしょう。

 ネモ(=だれでもない)と名乗り、人間社会とのつながりをつ船長には、どんな過去かこが? 想像そうぞうがふくらみます。

 『いま生きているという冒険ぼうけん』(新曜社しんようしゃ)《3》では、写真家で作家の石川直樹いしかわなおきさんが実体験した旅が、写真とともにつづられます。

 はじめての海外は、高校2年生のインド一人旅。以来いらい、バイトをしては旅に出ることをり返します。北米の大河たいがユーコン川をカヌーで下り、アラスカのデナリに登頂とうちょう。タンザニアのキリマンジャロ、ヒマラヤ山脈さんみゃくのチョモランマ(別名べつめいエベレスト)など世界7大陸最高峰たいりくさいこうほうを23さい制覇せいはし、2001年当時の最年少記録さいねんしょうきろくえました。

 その後も、ミクロネシアで航海師こうかいし弟子でし入りしたり、熱気球ねつききゅうで太平洋を横断おうだんしようとしたり。石川さんを旅へり立てるものはなに? ぜひ読んで、さぐってみてください。

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1295296 0 キッズニュース 2020/06/29 05:20:00 2020/06/29 05:20:00 2020/06/29 05:20:00 「読んだよ 読もうよ」野部本 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/06/20200622-OYT8I50038-T.jpg?type=thumbnail

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