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体を守る性知識知って!

大貫さんが配信しているユーチューブの動画の1コマ。イラストなどを使って分かりやすく解説している
大貫さんが配信しているユーチューブの動画の1コマ。イラストなどを使って分かりやすく解説している

 「せいの話を、もっと気軽にオープンに」をモットーに、周囲しゅういの人に打ち明けにくい性のなやみや疑問ぎもんについて、動画投稿どうがとうこうサイト「ユーチューブ」で解説かいせつ動画を配信はいしんしている「性教育ユーチューバー・シオリーヌ」こと助産師じょさんし大貫詩織おおぬきしおりさん(28)。大貫さんに、動画制作せいさくめた思いや日本の性教育の現状げんじょうなどについて聞きました。

現場経験生かして

 「妊娠にんしんのしくみ」「ピルってどんな薬?」「妊娠が分かったら?」「性的同意せいてきどういって何だろう」――。大貫さんが配信する動画では、性にかんする様々さまざまなトピックが取り上げられています。家族かぞく友達ともだちとの間でもなかなか話題にしにくい性の話が、明るくテンポよく解説され、気軽に学ぶことができます。

 大貫さんは大学の看護かんご学科で学び、看護師、助産師、保健師ほけんし資格しかく取得しゅとく。10代のとき、家族関係かんけいがよくなかったため、「家族って何だろう?」と思ったことから、家族ができる最初さいしょの場所として産婦人科さんふじんか興味きょうみを持ち、総合病院そうごうびょういんの産婦人科で助産師として3年間勤務きんむしたそうです。

 そのとき、予想外よそうがいの妊娠をした女性に出会ったり、多くの人が妊娠や出産、生理など自分の体の仕組みについて知識ちしきがないことを知ったりしたことから、子どものころから正しい性の知識を身にける大切さを考え始めたといいます。その後、思春期保健相談士ししゅんきほけんそうだんしという資格も取り、精神科せいしんか児童じどう思春期病棟びょうとうはたらきながら、小中学校などで講演こうえん活動を始めました。

中高生向けに工夫

高校1年生を対象に大貫さんが行った講演会の様子(本人提供)
高校1年生を対象に大貫さんが行った講演会の様子(本人提供)

 ユーチューブでの動画配信は、昨年さくねん2月から始めました。元々もともと講演などを行っていたこともあり、多くの人に向けて性の話をすることは、「ずかしくはなく、むしろ大事」と大貫さん自身に抵抗感ていこうかんはありませんでした。しかし、女性がネット上で性の話をすることに対して、当初とうしょいやがらせのようなコメントもあったそう。それでも、現在げんざいのチャンネル登録者数とうろくしゃすうは11万人ちょう。毎月の動画再生さいせい回数もやく150万回に上ります。

 配信する内容ないようは様々です。多いのは、生理や妊娠などの女性の体の仕組みや、コンドームの正しい使い方など、中高生だけでなく、子どもに知識をつたえたい親世代も見られるもの。そのほか、妊娠中のごし方などの「オンライン両親学級」や、助産師という仕事についてのキャリア教育的なものまであります。専門用語せんもんようごなどは、字幕じまくやイラストなどを交えて解説し、「一番情報じょうほうとどけたい中高生に分かりやすいように工夫くふうしています」とのこと。

 ある女子高生から、「シオリーヌさんの動画を見ていたので、避妊ひにん失敗しっぱいした時、産婦人科で緊急きんきゅう避妊薬をもらい、親にも話せた」と手紙が来たこともあったそうで、大貫さんは、「何か起きたとき、知識があれば自分の体を守れる」と話してくれました。

世界の流れと差も

 性教育については、国連こくれん教育・科学・文化機関きかん(ユネスコ)がまとめた「国際こくさいセクシュアリティ教育ガイダンス」という手引があります。各年齢かくねんれいで学ぶべきこととして、5~8さいで赤ちゃんがどこから来るのか、9~12歳では妊娠の仕組みと基本的きほんてきな避妊ほう、12~15歳では具体的ぐたいてきな妊娠の経過けいか、15~18歳では性的な関係は双方そうほうの合意が必要ひつようであること――などがげられているそうです。

 しかし、大貫さんによると、日本では、早くから性教育を行うと、興味本位ほんいで性行為こういを行う子どもがえるのでは、という考えが根強く、実際じっさいに役立つ性の知識を学校ではなかなか学べないそう。

 一方で、世界各国かっこくでは「早い時期に性教育を始めた方が、はじめて性行為をする年齢がおそくなる」というデータもあるそうで、大貫さんは「小中高校での性教育を充実じゅうじつさせるべきだ」とうったえます。

 SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などの普及ふきゅうあやまった性知識にれる機会きかいも増える中、正しい知識を発信している大人がいることを心強く感じました。ジュニア世代も性に関する話には恥ずかしさを感じてしまいますが、自分を守るためにも、正しい知識を身に付けたいと思いました。

 (高3・長倉(ながくら)希空(のあ)、高2・遠田(えんた)剛志(つよし)、中3・大谷(おおたに)莉々(りりぃ)、小6・吉田(よしだ)(さくら)記者)

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1325576 0 キッズニュース 2020/07/13 05:20:00 2020/07/13 16:49:28 2020/07/13 16:49:28 えときは原稿で別送します https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/07/20200706-OYT8I50004-T.jpg?type=thumbnail

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