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【読んだよ 読もうよ】テーマは「黒人差別の歴史」

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 新大統領だいとうりょう誕生たんじょうしたアメリカ。今回のテーマは、「黒人差別さべつ歴史れきし」です。

奴隷解放へ闘いの日々…高3・福満記者

本田創造著
本田創造著

  奴隷解放宣言どれいかいほうせんげん を行ったリンカーン 大統領だいとうりょうかれ と同じ時代に生き、奴隷解放を 主導しゅどう した黒人 男性だんせい がいました。『 わたし は黒人奴隷だった フレデリック・ダグラスの物語』( 岩波いわなみ 書店)は、 人種差別じんしゅさべつ実態じったい と奴隷解放までの 軌跡きせき が、ダグラスの 自伝じでん などをもとに書かれている本です。

 <もの>として あつか われ、 えや寒さに苦しみ、 暴力ぼうりょく を受ける奴隷だったダグラス。学ぶことは 禁止きんし され、 誕生日たんじょうび や父親さえもわかりません。ダグラスは、「自分はなぜ奴隷でいなければならないのか」と 疑問ぎもん を持ち、<人間>として生き くために世の中の 不条理ふじょうりたたかつづ けます。

  創意そうい をこらして勉学に はげ み、やがて奴隷から身を起こし、国を動かす活動家になるまでの 過程かてい は、全てが命がけです。 法的ほうてき に奴隷ではない自由黒人や 良識りょうしき 的な白人たちとともに、奴隷 制廃止せいはいし をはじめとするあらゆる差別の 撤廃てっぱい改善かいぜん のために 献身けんしん する 姿すがた には、 むね を打たれました。

 アメリカ社会の 歴史れきし だけでなく、彼の生き方を知ることで、学ぶことの意味や社会との向き合い方、そして、今も根強く のこ る差別や 偏見へんけん をなくすにはどうしたらいいのか、考えさせられる一冊です。(高3・福満愛可記者)

「人種の壁」破った野球選手…高1・吉川記者

リチャード・スコット著 国代忠男訳
リチャード・スコット著 国代忠男訳

  みな さんは「 人種じんしゅかべ 」を やぶ った黒人プロ野球 選手せんしゅ を知っていますか? その人の名は『ジャッキー・ロビンソン物語』( 筑摩書房ちくましょぼう )の主人公、ジャッキー・ロビンソンです。

 1940年代のアメリカでは、人種 差別さべつ は今よりもはるかにひどいものでした。「黒人は黒人リーグでしかプロ野球選手になれない」、そんな差別 的慣習てきかんしゅう を見直すため、当時の大リーグ 球団きゅうだん 重役だったブランチ・リッキーは、黒人大リーガー 誕生たんじょう という「 偉大いだい実験じっけん 」に み出します。その実験の立役者になった人物こそジャッキーです。

 ジャッキーは、大リーガーとして みと められるために、どんなに きたな いやじをファンから投げられても受け流さなければならない、という 過酷かこく試練しれん せられました。この本では、そうした人種差別にも くっ せず、プレーで多くのファンを 魅了みりょう したジャッキーの人生を描いています。

 ジャッキーは、「人にとって一番大切な自由は 選択せんたく の自由だ」という言葉を のこ しています。今なお世界では人種差別が根深く残っている中、 直接戦ちょくせつたたか うのではなく、 素晴すば らしいプレーで差別に立ち向かったジャッキーの 存在そんざいわす れてはいけないと思いました。(高1・吉川詩音記者)

黒人差別の歴史知ろう

張替恵子 東京子ども図書館理事長
張替恵子 東京子ども図書館理事長
《1》バーバラ・スマッカー作 いしいみつる訳
《1》バーバラ・スマッカー作 いしいみつる訳

 新 大統領だいとうりょう 、そして はつ のアジア・アフリカ 系女性副けいじょせいふく 大統領が 就任しゅうにん したアメリカ。 選挙せんきょ 期間中も注目された黒人 差別さべつ について 理解りかい を深めることができる作品をご 紹介しょうかい します。

 『六月のゆり』(ぬぷん 児童図書出版じどうとしょしゅっぱん )《1》は、 奴隷制度どれいせいど が行われていた19 世紀せいき 半ばの物語。13 さい のジュリリーは母親と、南部の 綿花めんか 農場で はたら いていましたが、農場主が奴隷を売り わた すことになり、母と はな ればなれに。売られた先の大農園では、奴隷は 家畜同然かちくどうぜん仲良なかよ くなった少女ライザは むち で打たれ、 背中せなか が曲がってしまっていました。

 その後、鳥の研究を よそお いつつ奴隷を がす活動家ロス の手引きで、ライザとともに農園を 脱出だっしゅつ北極星ほっきょくせい目印めじるし に自由の地カナダをめざします。 恐怖きょうふ えに おそ われながらも、 逃亡とうぼう 奴隷 支援組織しえんそしき 「地下鉄道」や心ある人 たち の助けで、命を つな ぐ2000キロの旅がリアルに せま ります。

《2》クリストファー・ポール・カーティス作 前沢明枝訳
《2》クリストファー・ポール・カーティス作 前沢明枝訳

 『バドの とびら がひらくとき』( 徳間とくま 書店)《2》の 舞台ぶたい は、1930年代、「大 恐慌きょうこう 」と ばれた 経済不況けいざいふきょう 真っただ中のミシガン州です。主人公の黒人少年バドは10歳。6歳のときにママを亡くしてから、 児童養護施設じどうようごしせつ 「子どもの家」と里親の家を行ったり来たりして育ちました。バドの 宝物たからもの は、ママからもらった、暗号のような書き みのある石ころと、ジャズバンドの 公演こうえん チラシ。そのバンドのリーダーが ぼく の父親? バドはまだ見ぬ父親を さが すため、グランドラピッズという町に向かって歩き出します。つらいことだらけなのに、 知恵ちえ をめぐらし 懸命けんめい に進んでいくバド。黒人作家の家族の 歴史れきし り込まれた作品です。

《3》ニッキ・ジョヴァンニ文 ブライアン・コリアー絵 さくまゆみこ訳
《3》ニッキ・ジョヴァンニ文 ブライアン・コリアー絵 さくまゆみこ訳

 『ローザ』(光村教育図書)《3》は、「 公民権こうみんけん 運動の母」と呼ばれるローザ・パークスをめぐる 事件じけん を描いた絵本です。55年12月1日、アラバマ州モンゴメリー。仕事を終えたローザは、バス中央の 空席くうせきすわ りました。 人種隔離じんしゅかくり のため、前方が白人、後方が黒人、中間はどちらでもよいとされていたのに、運転手は せきゆず れと 怒鳴どな りました。 したが わなかったローザは 逮捕たいほ されます。「 正義せいぎ が大きな川となるまで、わたしたちは歩くことにしましょう」というキング 牧師ぼくし の呼びかけに 賛同さんどう した 人々ひとびと がバスへの乗車をボイコット。1年に およ抵抗ていこう に込められた意思を、力強い絵から感じ取ってください。

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1845760 0 キッズニュース 2021/02/22 05:20:00 2021/02/24 10:45:54 2021/02/24 10:45:54 12日付「読んだよ読もうよ」・福満本・「私は黒人奴隷だった」 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/02/20210215-OYT8I50054-T.jpg?type=thumbnail

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