読売新聞オンライン

メニュー

ニュース

動画

写真

スポーツ

コラム・連載・解説

発言小町

漫画

教育・受験・就活

調査研究

紙面ビューアー

その他

サービス

読売新聞のメディア

購読のお申し込み

読売新聞オンラインについて

公式SNSアカウント

【読んだよ 読もうよ】テーマは「出会いと別れ」

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 春は門出のシーズン。今回は「出会いとわかれ」をテーマにした本を紹介しょうかいします。

予期せぬ悲劇 新たな気づき…小6・吉田桜記者

キャサリン・パターソン作 岡本浜江訳
キャサリン・パターソン作 岡本浜江訳

  『テラビシアにかける橋』( 偕成かいせい 社) はアメリカの保守的な農村に育った少年、ジェシーが主人公です。ジェシーは絵を くことが きでしたが、学校でも家庭でも、 まわ りからは 理解りかい されませんでした。ジェシーは5人きょうだいの真ん中で、一人だけの男の子。両親や姉、妹とはあまり 仲良なかよ くありません。

 ある日、レスリーという女の子が となり に引っ してきました。男の子より足が速い活発な子です。ジェシーはレスリーと心から打ち けあい、親友となります。2人は森の中に「テラビシア」という空想の王国を作り、 ゆめ の世界で遊びます。王様はジェシー、女王様はレスリーで、テリーン王子はレスリーの犬です。

 友情を深めていた2人でしたが、ある日、ジェシーがいないときに、一人でテラビシアに行ったレスリーを 悲劇ひげきおそ います。ジェシーは大変落ち みますが、それをきっかけに、今まで親しくなかった親や先生、姉妹のやさしさに れることになります。

 この本を読んで、予期せぬ出来事に出会う 可能性かのうせい を思い、 こわ くなりました。しかし、同時に、自分の周りにいる友人や家族を大切にしたいと思いました。

美しい入江 少女の友情…小5・中村あかり記者

ジョーン・G・ロビンソン作 松野正子訳
ジョーン・G・ロビンソン作 松野正子訳

  みな さんは 『思い出のマーニー』(岩波書店) と聞くと、スタジオジブリの 映画えいが が思い かぶのではないでしょうか? 映画の 舞台ぶたい は北海道でしたが、原作の舞台は、イギリスです。

 主人公アンナは、ぜんそくもちで、 周囲しゅうい にあまり 興味きょうみ がない女の子。ある夏、育ての親と住む都会のロンドンから、 海辺うみべ の村ノーフォークに移り、一人で 転地療養てんちりょうよう することになります。しかし、お世話してくれるペグ 夫妻ふさい やノーフォークの村人とうまくいきません。

 アンナは、 入江いりえ に面した「しめっ地やしき」が気に入り、それを見に、入江に通うようになります。ある夜、 突然とつぜんあらわ れたボートに一人で乗り、やしきに行こうとしますが、 途中とちゅう で流されそうになります。その時助けてくれた女の子が、マーニーでした。それから2人は毎日のように遊ぶようになり、 秘密ひみつ を話し合えるほどの仲になっていきます。

 海から りく に細かく入り込んだ入江は、 しお ち引きによって 表情ひょうじょう を変えます。水面に光が注ぐ美しい 風景ふうけい のなかで、ふたりは強い友情を むす んでいきます。その 不思議ふしぎ世界観せかいかん に引き込まれ、何回でも読みたくなる物語です。

出会いと別れ リアルに

東京子ども図書館理事長・張替恵子
東京子ども図書館理事長・張替恵子

  卒業そつぎょう 、進学、進級……別れと出会いの 季節きせつ ですね。本の中にも、 印象いんしょうのこ るさまざまな出会いや別れがあります。

《1》デイヴィッド・ヒル作 田中亜希子訳
《1》デイヴィッド・ヒル作 田中亜希子訳

  ぼく らの 事情じじょう 。』( 求龍堂きゅうりゅうどう 《1》はニュージーランドの物語。「サイモンはぼくの親友だ。そして来年か、 再来年さらいねん か、いつか、サイモンは死んでしまう」。15 さい の少年ネイサンが、 きん ジストロフィー( 遺伝子いでんし異常いじょう で体の筋肉が おとろ えていく病気)を わずら う同級生との日々を語ります。頭が切れて、ユーモア・センス 抜群ばつぐん のサイモンは、 同情どうじょう されるのが 大嫌だいきら い。自分の病気をジョークのネタにするかと思えば、やがて おとず れる自分の死を詩に書き、みんなを 沈黙ちんもく させることも。学校のディスコ・パーティーでは、女の子たちに引っ られて 講堂こうどう 中を 車椅子くるまいす で回って大はしゃぎ。そんなサイモンが大好きなネイサンは、友達として 一緒いっしょ ごしながら、彼が弱っていく 姿すがた を見守ります。軽いタッチですが、人生の大事なことが まっています。

《2》ヴァージニア・ユウワー・ウルフ作 こだまともこ訳
《2》ヴァージニア・ユウワー・ウルフ作 こだまともこ訳

  『レモネードを作ろう』( 徳間とくま 書店) 《2》の舞台はアメリカ。14歳の少女ラヴォーンは、母さんと2人 らし。大学へ行く 学費がくひ をかせぐために始めたベビーシッターのバイト先で待っていたのは、3つ年上の 未婚みこん の母ジョリーと きたな い部屋で鼻をたらした2人の子どもたち。

 ジョリーは字もちゃんと書けないし、 福祉ふくし なんて 絶対ぜったい ごめんと おこ りだす。でも、その目がおびえてる。その上、 上司じょうし のセクハラのせいで工場をクビに。これで私のバイトもおしまい。でも、ジョリーには誰かの助けが必要。ラヴォーンは考えます。それって わたし ? 2人が出会い、そして はな れていく 一連いちれん の出来事がリアルに感じられる作品です。

《3》ぬくみちほ文・写真
《3》ぬくみちほ文・写真

  『ナバホの大地へ』( 理論りろん 社) 《3》は、「 文化に出会う本」シリーズの1 さつ 。米国 留学りゅうがく 中、南西部に出かけた 著者ちょしゃ は、ナバホ族のリザベーション( 居留きょりゅう 地)で、 伝統でんとう の暮らしを守る 女性じょせい アイリーンに出会い、先住民族の 歴史れきし先祖せんぞ から受け いだ生き方を教えてもらいます。大地に いの りを ささ げ、牛を追い、 祈祷きとう 師を訪ね、羊を 解体かいたい する。 まち便利べんり に暮らす子や まご に大切なものを つた えようとする姿には、大地のような ぬく もりが。帰るときに著者がいつも思うことは「また もど ってこよう」。多数の写真が、その地へと さそ ってくれます。

無断転載・複製を禁じます
1913212 0 キッズニュース 2021/03/22 05:20:00 2021/03/30 09:30:09 2021/03/30 09:30:09 テラビシアにかける橋 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/03/20210315-OYT8I50002-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)