完了しました
熊本市の三和中学校 4日で目標金額達成
インターネット上で寄付を募る「クラウドファンディング」(CF)で、中高生の学びを応援したい!! そんな夢いっぱいの企画「みんなの学び応援隊」の第2弾がスタートしました。熊本市立三和中学校剣道部の「中学生剣士応援プロジェクト」です。支援金はCF開始4日目で目標の25万円を突破しました。

「中学デビュー組」 少ない試合経験

プロジェクトの目標は、中学から剣道を始めた現1、2年生の選手だけが出場する独自の大会を開くこと。4月3日に三和中で開催する予定で、近隣の学校からも参加を募ります。
“中学デビュー剣士”は経験者と実力差があって公式戦に出場しにくいという事情があります。その上、新型コロナウイルスの影響で多くの大会が中止され、試合経験も少ないです。そこで、顧問の渡瀬大智先生(33)が「緊張感のある試合を体験させてあげたい」と発案しました。
剣道部には10人の部員がおり、中学から始めたのは2年生の女子3人。「自分の実力を知るために試合をしたい」「過去の試合で悔しい負け方をしたので、大会で一本を取りたい」と期待しています。
資金は感染対策に
ただ、大会を開くには感染対策を徹底するための消毒液や優勝カップを用意したり、大会パンフレットを作成したりするため、約50万円が必要です。お金の工面に悩んだ渡瀬先生は中高生新聞の記事で学び応援隊を知り、昨年11月に応募しました。
学び応援隊は、生徒に新たな学びや体験をしてほしいと考えた学校を資金面から支援する企画です。学校が考えたプロジェクトを読売新聞社のCFサイト「 idea market(アイデア マーケット) 」に掲載し、応援したいと思った人たちから資金を集める仕組みです。
三和中のプロジェクトは1月13日にサイトにアップされ、続々と寄付が集まりました。部員は大会を夢見て、マスクをした上でシールドつきの面をかぶり、息苦しさに耐えながら
サイトでは、そんな稽古の様子や大会にかける思いを動画や写真つきで紹介しています。
折れた竹刀 「竹炭」に 寄付の返礼品

三和中は寄付してくれた人に金額に応じて返礼品を贈っています。その一つが、使えなくなった竹刀から作る「竹炭」。部員たちが竹炭を作る様子を紹介します。
実は、部員1人当たり、毎月1本のペースで竹刀が折れたり割れたりして使えなくなるようです。かつてはゴミとして捨てていたが、ストックして再利用することにしました。
剣道具を扱う「源武堂」(熊本市)が近隣校から回収した竹刀とあわせて、木炭や竹炭を製造販売する会社「明るい農村」(熊本県菊池市)に運びます。そして、会社の人の指導を受けながら竹刀を短く切り、地中に埋めた
竹炭には消臭効果があり、剣道の道具はもちろん、玄関やトイレなどさまざまな場所で使うことができます。剣道部では小手の上に置いて消臭に役立てています。特にお年頃の女子部員から「臭いがなくなった!!」と好評だそうです。
これまでに作った竹炭は約2トン。渡瀬先生は「環境に優しい取り組みを全国に広めたいとの思いもあり、クラウドファンディングを活用した」と話しています。サイトでは竹炭作りの様子も紹介しています。
本社CFサイトで資金集め
「部活の成果を発表するイベントを開きたい」「校外学習で地元の活性化に取り組みたい」。でも、お金がない…。みんなの学び応援隊は、学校のそんな悩みを解決するお手伝いをします。学び応援隊への応募・問い合わせは、右のメールアドレスから。読売新聞社とのやりとりは、学校の先生にお願いしてください。応募要項や応募時に提出する企画書などの資料が事務局から届きます。
【応募・問い合わせ】
読売新聞教育ネットワーク事務局(
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