論争20余年「きのこVSたけのこ」…中高生1万人アンケ(4)

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 日本のお菓子文化は、数々の“物語”も生み出してきた。その代表例が明治の姉妹商品「きのこの山」と「たけのこの里」を巡る「きのこ・たけのこ論争」だろう。

 読売中高生新聞が実施したアンケート調査でも「きのこの山とたけのこの里の対決が面白い」(北海道・千歳高定時制4年男子)、「食べ比べが楽しい。友達と盛り上がれる」(東京・中村高1年女子)など、注目を集めた両者のライバル関係。今回は「たけのこの里」が8位、「きのこの山」が12位と、「たけのこの里」に軍配が上がったが、そもそも両者の戦いはいつから始まったのだろうか。

 チョコとクラッカーを組み合わせた「きのこの山」が明治で最初に試作されたのは、高度経済成長期の1970年。「モーレツ社員」という言葉が生まれるなど、欧米に追いつき追い越せと人々が身を粉にして働いていた時代だ。

 当時は板チョコやチョコバーの全盛期。欧米を意識してか商品名も横文字が多く、パッケージも含め、和のテイストにこだわった「きのこの山」の発売には試作から5年もの歳月がかかった。

 チョコとクラッカーという洋風菓子にもかかわらず、なぜ和にこだわったのか。両者のマーケティングを担当する木原純さん(41)は、「忙しく働く人たちに古里の野山を思い出し、心にゆとりをもってほしいという思いが込められていた。時代へのアンチテーゼだったのかもしれません」と明かす。

 常識破りの挑戦はじわじわと支持を広げ、4年後の79年にはチョコとクッキーを組み合わせた姉妹商品「たけのこの里」の発売につながった。

 両者の関係に変化が起きたのは、パソコンやインターネットが急速に普及した90年代後半。世間で「どちらが好きか」という論争が自然発生的に盛り上がったのだ。

 明治も2001年、「きのこ党」と「たけのこ党」が争う「総選挙」キャンペーンを展開。接戦の末、「たけのこ党」が勝利を収めるなど、両者間のライバル関係に注目が集まった。

 その後、巻き返しを図る「きのこ党」の党員募集キャンペーンなどはありつつも、表立った対決はなかった両者だが、やがてSNSが広まると、どちらを支持するか表明する人が続出した。著名人も“参戦”し、両者の対決に再び脚光が当たった。

 こうした動きを受け、明治は昨年、17年ぶりに総選挙キャンペーンを復活させた。「きのこ党」と「たけのこ党」は、それぞれ「アイドルをデビューさせる」「吉田沙保里選手とたけのこの里をつくる」「ゲームを開発する」などの「マニフェスト」を掲げて選挙戦を展開し、「たけのこ党」が再び勝利を収めた。

 今回のアンケートでも勝利した「たけのこ」。両者の力関係はこのまま「たけのこ優位」で進んでいくのだろうか。

 「少し時を置いて同じ調査をすれば、別の結果になるかもしれません」と木原さんは言う。

 木原さんによると、実は「きのこ」と「たけのこ」ではチョコレートの味に微妙な差があるという。「きのこ」のみチョコレートの一部に南米産のカカオが使われ、「たけのこ」よりやや苦い“大人の味”なのだ。さらに、「たけのこ」のクッキー生地にはマーガリンも使用。「乳成分のやや優しい味わいも、若い世代から好まれた理由ではないか」という。

 ただ、明治は今年8月、両者の焼き菓子部分の塩加減を微妙に調整するリニューアルを実施した。その結果、「きのこ」を支持する声が急速に拡大しており、現在行われている今年の「総選挙」でも、投票締め切りまで約1か月となった11月4日現在、「きのこ」がリードする状況となっている。

 ファンの応援を背にそれぞれ進化を遂げてきた「きのこ」と「たけのこ」。木原さんは「禍根が残らないステキな戦いだから、みんなが楽しんで参加してくれているのではないか」と笑顔を見せた。

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886586 0 日本のお菓子応援団 2019/11/08 05:23:00 2019/11/08 10:40:30 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/11/20191107-OYT8I50012-T.jpg?type=thumbnail

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