「特別展 りぼん」作家インタビュー 吉住渉さん

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 前回に引き続き、「特別展 りぼん 250万りぼんっ子 大増刊号」出展作家のお話をお送りします。「ママレード・ボーイ」「ハンサムな彼女」の作者・吉住渉さんに、デビュー秘話や作品、ふろくへの思いを語ってもらいました。

吉住渉 少女漫画家。一橋大学卒。1984年、「りぼんオリジナル」初夏の号掲載の「ラディカル・ロマンス」でデビュー。代表作には「ミントな僕ら」「ウルトラマニアック」なども
吉住渉 少女漫画家。一橋大学卒。1984年、「りぼんオリジナル」初夏の号掲載の「ラディカル・ロマンス」でデビュー。代表作には「ミントな僕ら」「ウルトラマニアック」なども

ハンサムな彼女 中学生にして女優の萩原未央と、映画監督の卵・熊谷(くまがい)一哉をめぐる芸能界サクセスラブストーリー。華やかな芸能界と等身大の恋を見事に両立させ、「りぼん」にトレンディードラマの風を吹き込んだ。1988~92年連載。文庫版全5巻、累計700万部発行(C)吉住渉/集英社
ハンサムな彼女 中学生にして女優の萩原未央と、映画監督の卵・熊谷(くまがい)一哉をめぐる芸能界サクセスラブストーリー。華やかな芸能界と等身大の恋を見事に両立させ、「りぼん」にトレンディードラマの風を吹き込んだ。1988~92年連載。文庫版全5巻、累計700万部発行(C)吉住渉/集英社

「大学生漫画家」と「ふろく」に憧れた子供時代

 3、4歳の頃、四つ上の姉に「漫画を描こう」と誘われて、紙芝居みたいなものを描いたのが漫画との出会いでした。すぐに漫画を読んだり描いたりすることが好きになり、小学生の時、姉が買ってきた「りぼん」を読み始めました。

 当時連載していた田渕由美子先生や太刀掛(たちかけ)秀子先生といった大学生漫画家の活躍を見て、「大学生漫画家って、すごくかっこいい! 私もなりたい」と憧れていました。りぼんを買うと付いてくる「ふろく」もかわいくて、「いつか、りぼんのふろくのイラストを描いてみたい」と夢を抱きました。

 高校生の頃は、自分で考えた学園ものやSFもののストーリーの導入部分やキャラクター設定をノートに描いていました。当時は進学校に通っていて、受験勉強をしないといけませんでした。親が部屋に入ってきた時にとっさに漫画を隠せなければいけないので、机の上に大きな原稿用紙を広げて、ペンで漫画を描くということができなかったんです。晴れて大学生になったら漫画を描いてりぼんに投稿しよう!と胸に秘めていました。

大学在学時にデビューし、会社勤めと両立

会社勤めを辞めて取り組んだ初の長編連載が、芸能界を舞台にした「ハンサムな彼女」だ(C)吉住渉/集英社
会社勤めを辞めて取り組んだ初の長編連載が、芸能界を舞台にした「ハンサムな彼女」だ(C)吉住渉/集英社

 大学1年生の時、初めてりぼんに投稿して賞を頂き、翌年春にデビューしました。でも、周囲に興味本位で読まれるのは恥ずかしかったので、自分が漫画家になったことは誰にも言わずにいました。サークルも、漫研ではなくテニス部に入りました。

 憧れだった大学生漫画家の先生たちが大学生を主人公にした作品を描いていたこともあって、デビュー当時は、大学を舞台に恋愛模様を描く「キャンパスロマン」を題材にしようと思っていました。

 小さい頃読んでいたりぼんの掲載作品の主人公は、小学生から社会人まで幅広く、子供向けの雑誌だと思っていなかったんですよ。デビュー後に編集部から「子供向けの雑誌だから、なるべく主人公の年齢を下げてね」と言われて驚きました。

 大学卒業後は、大手電機メーカーに入社しました。「大学生漫画家がいるのだから、働きながらでも漫画は描けるだろう」と思い、OLをしながら趣味で漫画家を続けるつもりでした。

 でも、会社勤めをしながらの連載はとにかくしんどかった。仕事を終えて帰宅後に漫画を描く日々で、いつも眠かったです。出張先に向かう新幹線の中でネーム(下書き)を描いたこともありました。1年半ほど働いてから体力的に両立が難しいということが分かり、「二つのうち一つなら、やっぱり漫画を描きたいな」という思いがわいて、会社を辞めて漫画家を選びました。

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688092 0 トピックス 2019/07/12 12:30:00 2019/07/12 12:30:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/07/20190705-OYT8I50044-T.jpg?type=thumbnail

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