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3.4億キロ離れ業「完璧」 はやぶさ2着地

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降下遅れ「冷静に」修正

「はやぶさ2」が着地したとみられるとの情報が入り、パブリックビューイングで喜ぶ人たち(22日午前、相模原市立博物館で)=池谷美帆撮影
「はやぶさ2」が着地したとみられるとの情報が入り、パブリックビューイングで喜ぶ人たち(22日午前、相模原市立博物館で)=池谷美帆撮影

 はやぶさ2は舞い降りた――。地球から3億4000万キロ・メートル離れた小惑星リュウグウへの着地。2005年に世界で初めて小惑星で試料を採取し、地球に帰還した初代はやぶさ以来の快挙に向けた大きな一歩に、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の管制室は喜びに包まれた。

 管制室は22日早朝からスタッフや関係者が集まり、予定時刻に近づいた午前7時半過ぎには60人以上が詰めかけ、着地を知らせるデータを待った。

 午前7時50分頃、静かだった管制室に突然、拍手が起きた。モニター画面に表示されるはやぶさ2の進行方向が「下降」から「上昇」に転じたのだ。機体の速度も事前のシミュレーション通り。着地せずに上昇する緊急回避行動とは異なっていた。「おそらく着地している」。成功の期待が一気に高まった。

 その15分後、着地のため方向をずらしていたアンテナが地球の向きに回復し、詳細なデータが送られてきた。はやぶさ2は、試料採取のため、着地と同時に地表に撃ち込む弾丸の発射指示を出していた。着地は確実だ。あちこちで管制室に大きな拍手が起こり、関係者は抱き合って喜んだ。

記者会見する津田雄一プロジェクトマネージャ(後方は「はやぶさ2」の模型)
記者会見する津田雄一プロジェクトマネージャ(後方は「はやぶさ2」の模型)

 リュウグウに向けて降下を開始した21日には、準備プログラムを作動させる段階で機体の位置データが想定と異なるトラブルが発生。降下開始が約5時間遅れた。降下の延期も議論されたが、「時間はある。冷静に」と津田雄一・プロジェクトマネージャがチームを落ち着かせ、原因の特定に取りかかった。間もなく、はやぶさ2のプログラムの一部に問題があることが判明。これを修正し、予定通りの着地にこぎつけた。

 22日は順調に計画が進み、着地時刻は想定より少し早まった。初代で失敗した弾丸の発射も成功したデータが届いた。「ハートは熱く、頭は冷静に臨みたい」と、常々「冷静」を口にしてきた津田さんも、ガッツポーズで喜んだ。

 午前9時半頃、笑顔で報道陣の前に現れた吉川真・ミッションマネージャは「速度データしか見られなかった時間が30分あり、本当に長く感じた。『はやツー君』は、よくやってくれた」と話し、久保田孝・研究総主幹は「スタートは遅れたが、完璧なミッションができた。チームで見事にやったと思っている」と喜んだ。

「初代の教訓 生きた」「新発見 楽しみ」

 はやぶさ2の着地成功の知らせに、関係者やファンの間からは、祝福の声が上がった。

 初代はやぶさプロジェクトメンバーの的川泰宣・JAXA名誉教授(76)は「歴史に残るオペレーションだ。初代はやぶさの教訓を生かし、よくやったと思う。これだけ着地が難しいところはなく、大変価値がある」と喜んだ。2021年度にはJAXA無人探査機「SLIM」の月面着陸計画が控える。「若いチームが今回のような難しい局面を乗り切った経験は、SLIMでも生きるだろう」と期待する。

 はやぶさ2が持ち帰る試料の分析を担当する広島大准教授の薮田ひかるさん(44)は、JAXA管制室の近くで他の研究者らと着地の様子を見守った。「運用チームへ感謝を伝えたい。大勢の人が参加していることを改めて実感し、身の引き締まる思い。自分たち分析チームがしっかりとバトンを受け継ぎ、成果につなげたい」と話した。

 大手メーカー宇宙部門で初代はやぶさに搭載された探査ロボット開発に参加し、退職後はロボット製造会社を設立してはやぶさ2の探査ロボ開発にも加わった足立忠司さん(69)は「探査ロボの着陸も成功したので、はやぶさ2の試料採取もうまくいくと信じていた。太陽系の新たな発見があることを楽しみにしている」と喜んだ。

 漫画家の松本零士さん(81)は「日本の技術レベルは非常に高いと実感した。宇宙開発は人類が今後生きのびていくために進めていかなくてはならない。はやぶさ2チームに感謝しているし、今後さらに頑張ってほしい。はやぶさ2が2020年に地球に戻ってくるのを心待ちにしている」と話した。

200人 PVで歓声

 JAXAの隣にある相模原市立博物館では、パブリックビューイングが行われ、市民ら200人以上が着地の瞬間を見守った。

 同館エントランスに大型モニターが設置され、管制室の様子がインターネットで中継された。午前8時過ぎ、着地に成功したとの報告がJAXAから館内に伝わると、大きな拍手とともに、「おめでとう」との歓声が上がった。

 会場に一番乗りしたという同市中央区、アルバイト深瀬茂さん(63)は「着地を成功させ、日本の技術は素晴らしいと思った。今度は無事に地球に帰還してほしい」と期待を込めた。

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1633661 0 トピックス 2019/02/22 14:00:00 2020/11/18 10:07:14 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/11/20201117-OYT8I50133-T.jpg?type=thumbnail

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