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日本シリーズ第4戦・鹿取義隆さんリアルタイム解説…巨人4連敗、力負けと言いたくないけれども

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第4戦の試合経過はこちら

日本シリーズ第4戦  11月25日 ペイペイドーム
 
巨人
ソフトバンク
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4戦総括 菅野が打たれ、岡本がバットを折られた初戦でつまずいた

試合後、明暗を分ける両チームのナイン
試合後、明暗を分ける両チームのナイン

 巨人の力負けと、OBとしては言いたくない。だが、結果としてはそう見えてしまった。

 エースの菅野が打たれて落とした初戦で、つまずいてしまった。打線は、4試合を通じて的を絞れず、一方的に抑え込まれた。4番・岡本が初戦の第1打席でソフトバンク・千賀の厳しい内角攻めにバットを折られた場面が象徴的だ。ソフトバンクの投手は、打者が打てないとみると、続けて同じコースに投げ込んできた。投手の立場から言えば、同じコースを続けるのは嫌なものでもある。だが、捕手・甲斐のリードのもと、データに沿って投げるだけではない投球をみせた。個々の投手がレベルの高さを発揮した。

 指名打者(DH)制が全試合で採用されたが、やはり、パ・リーグで日頃慣れているソフトバンクに経験という点で一日の長があった。巨人は第1、2戦と、故障明けながら経験豊富なベテランの亀井をDHで起用したが、シリーズ前の調整段階とはレベルの違うボールを打つことになり、最後まで勘を取り戻せなかった。

 1、2戦で打ちまくってチームに流れを引き寄せたソフトバンク・栗原はシリーズのMVPに輝いた。彼のような「シリーズ男」と言われるような選手も、巨人には現れなかった。これも、短期決戦の難しさと言えるだろう。

試合終了 この試合は1、2回がすべてだったか

 巨人の先発、畠は日本シリーズという舞台で緊張もあったのだろう。今シリーズ初めてチームが先制しながら、シーズン中にはないようなコントロールミスを初回の柳田、二回の甲斐に対して犯した。それを逃さずにとらえられた。

 三回以降は戸郷らの継投でよく抑え、七回には周東の盗塁を大城が刺すなど見せ場も作って、打線の反撃を待った。しかし、ソフトバンクは先発の和田を思い切って二回で交代させ、そこからの小刻みな継投で巨人に流れを与えず、そのまま寄り切った。

 巨人は、最後まで2点目が遠かった。相手守護神の森を攻めて走者2人を出した九回も惜しかったが、最も痛かったのは初回ではないか。坂本のタイムリー二塁打で先制した後の好機で、追加点を奪って主導権を握りきることができなかった。その意味では、一、二回の攻防がすべての試合だったと思う。

7回終了 周東の盗塁を阻止

巨人が7回、周東の盗塁を阻止
巨人が7回、周東の盗塁を阻止

 巨人バッテリーが七回、ソフトバンク・周東の盗塁を阻止した。捕手の大城が、いい送球をみせた。最終盤、巨人に流れが来てもおかしくはない。相手の守護神・森の調子も良くない。走者をためれば面白い。

7回 巨人、まさかエースが?

 巨人のブルペンで菅野が投球練習を始めた。本人が志願したのか、菅野に投げさせて雰囲気を変えようというチームの作戦か。いくら短いイニングのリリーフとはいえ、中3日というのは経験がないだろう。きょう投げれば翌日の第5戦と連投になる可能性もゼロではない。ここで投げさせるよりも、チームの逆転勝ちを信じて、中4日で翌日の第5戦の先発という選択肢の方がいいと、私は思うのだが。

5回終了 巨人1-4ソフトバンク

 終盤までに点差を詰めたい巨人だが、2点目が遠い。松本のカーブにタイミングが合わず、五回に走者を置いて打席に入った丸は、普段通りにワンポイントで救援したソフトバンクの嘉弥真に打ち取られた。ソフトバンクは、特別なことは何もやっていないのだが。

 巨人は三回の二死満塁のピンチを無失点で抑え、この回途中からリリーフした3番手の戸郷が中盤、好投を見せて、チームにいいムードを作った。さらに流れを変えるためには4番打者の本塁打がほしい。

3回表 ソフトも早めの継投

 ソフトバンクは先発の和田を2回であっさりと交代させた。球数が増え、巨人打線のタイミングも合って、対応されていたからだろう。この後も継投で、終盤のモイネロ、森へとつなぐことになるのではないか。巨人の三回の攻撃は、二番手の松本に坂本、丸、岡本の主軸はタイミングが合っていなかった。ソフトバンクはリリーフ陣もコマが豊富だ。この松本を七回までの間で、どのくらい投げさせるか。

甲斐(奥)に本塁打を浴びた巨人の畠
甲斐(奥)に本塁打を浴びた巨人の畠

2回終了 ソフト、甲斐の2ランで突き放す

 甲斐への攻めは、サインも球種も間違っていなかった。本塁打だけは避けなければいけなかったから、ストライクはいらないところだ。捕手も、内角のボール気味の厳しいコースにミットを構えていた。それなのに、投球は真ん中に入ってしまった。二死で本塁打しか狙っていない甲斐にとって、絶好の甘い球となり、左翼スタンドへ運ばれた。畠はこれで降板。コントロールミスが痛かった。ソフトバンク側は、柳田といい、甲斐といい、甘い球を逃さない見事な一発だった。

1回裏 ソフトバンク、柳田の2ランであっさり逆転

 点をとってもらった次の回は点をやらない――。勝つための基本的な心掛けだ。ところが、巨人の畠は、柳田のひと振りであっさりと逆転を許した。2番・中村晃の二塁打は、追い込んで勝負にいった直球が甘く入った。続く柳田に被弾した初球はフォークが落ちなかった。攻め方としては悪くないが、明らかな失投だった。

1回表 巨人、ついに先制も1点だけ

巨人の坂本が左越え先制二塁打を放つ
巨人の坂本が左越え先制二塁打を放つ

 巨人が4試合目で初の、待望の先制点。打線の組み替えが奏功し、若林、坂本の連続二塁打はともに、和田の真ん中よりに甘く入ったスライダーをとらえた。打たれたことで、和田も本来の持ち味である右打者のインコースに投げづらくなったようだ。中島は最終的に三振だったが、和田に対して全球種にバットがついていって、14球投げさせた。初回だけで35球。これだけ投げさせれば早い回で交代せざるを得なくなる。それにしても、もう1点欲しかった。

メンバー発表 巨人が打順組み替え、エース菅野もベンチ入り

 巨人は3戦目までとは、がらりとスターティングメンバーを入れ替えてきた。ソフトバンクが左腕の和田ということで、右打者とスイッチヒッターを並べてきた。日本シリーズ未経験の岸田も先発で入ったが、これらの新しい選手たちが平常心で、どれだけレギュラーシーズン通りにやれるかどうか。

 第1戦で先発して6回を投げた菅野もベンチ入りしている。負ければ後がない試合だけに展開によっては…ということか。相手ベンチにプレッシャーをかける狙いもあると思う。

第3戦まで 追い詰められたら、目の前の相手との勝負だけ考えよ

 3連敗した巨人は、3試合を通じていいところがなかった。もう4連勝するしかない。

 近鉄相手に3連敗から4連勝で日本一になった1989年のシリーズ、私は巨人で現役の投手だった。ダイエーに2連敗から4連勝した2000年は投手コーチを務めていた。負けが込むと「こんなはずじゃない」とか「何が悪いのだろう」と思ってしまうものだ。だが、私の経験から言うと、ここまで追い詰められた時は、打者は1球1球を、投手は目の前の打者1人ひとりを打ちとることだけを考えた方がいい。投手は低めに投げるのが基本だとか、そういうことも大事だ。ただし、時にはデータを度外視して立ち向かっていかないと切り開けない局面があることも覚悟すべきだ。

第4戦開始前、円陣を組む巨人
第4戦開始前、円陣を組む巨人

 第2戦の大敗から気持ちを切り替えたかった24日の第3戦は、初回のチャンスをフイにした。相手の失策で、このシリーズ初めて先制点が取れそうな場面になったが、送りバントのミスが出てしまった。先発のサンチェスの投球内容が、あれ以上望めないほど良かっただけに、惜しまれた。逆にソフトバンクはこのシリーズ、巨人のもたつきに乗じて伸び伸びと思い切ってプレーしている印象が強い。

 ソフトバンクの先発は、ベテランの和田。ボールの出どころが見極めにくく、見た目以上に打ちにくい左腕で、昨年のシリーズでも第4戦に登板して5回を1安打無失点と好投した。だが、前日のムーアと違って情報は多く、巨人の選手たちも球の軌道など基本的なデータは頭に入っている。是が非でも先制点を奪って、ここまでの嫌な流れを断ち切りたいところだ。

 好調なソフトバンク打線に対して、データは確かに大事だ。とはいえ、第3戦で好投した巨人のサンチェスは、フルカウントやカウント2-2などの勝負どころで、捕手のサインにしばしば首を振っていた。投手が自信を持てる球を使って、打者を打ち取っていた印象がある。巨人の先発・畠には、そんな姿勢がほしい。ゲームの中で、自分のいい球は何なのか早く見極めて、思い切った攻めの投球をしてほしい。

解説者プロフィル

鹿取義隆さん
鹿取義隆さん

鹿取義隆(かとり・よしたか)1957年、高知県出身。高知商-明治大から79年に巨人へ入団。右サイドスローからキレのいいストレートと変化球を繰り出す救援投手として、80年代のジャイアンツで大活躍した。90年に移籍した西武でもリリーフ陣の柱となり、パ・リーグを5連覇したライオンズの黄金期を支えた。90年に最優秀救援投手のタイトルを獲得。プロ19年間で755試合に登板し、91勝46敗131セーブ、防御率2・76。97年に現役を引退後は、巨人のコーチ、ゼネラルマネジャー(GM)、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で優勝した日本代表のコーチなどを歴任。現在は読売新聞のスポーツアドバイザーを務める。

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1652564 0 トピックス 2020/11/25 18:01:00 2020/11/26 02:10:37 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/11/20201125-OYT8I50087-T.jpg?type=thumbnail

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