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    スポーツ

    解禁された2段モーション…使う投手とやめた投手

    読売新聞編集委員 三宅宏
     プロ野球は今季から、一度上げた足を上下させたり、止めたりして投げる「2段モーション」が反則投球でなくなった。国際基準に合わせるためで、日本独自の注釈が公認野球規則から削除された。開幕から約2か月。実戦の現場では、どのように運用されているのか。交流戦スタート(29日)の区切りを前に、2段モーションの現状をまとめた。

    昨年泣いた西武の菊池は再導入した

    • 2段モーションが復活。今季は開幕から5連勝している西武の菊池(2018年4月28日撮影)
      2段モーションが復活。今季は開幕から5連勝している西武の菊池(2018年4月28日撮影)

     2段モーションといえば、西武のサウスポー・菊池だ。

     昨シーズンは8月に、2試合続けて指摘を受けた。その後にフォームを変えて、最終的に最多勝(16勝)、最優秀防御率(1.97)のタイトルを獲得したのは立派だが、ルールに翻弄(ほんろう)された1年だったことは間違いない。

     菊池は今季、キャンプ初日の投げ込みから、2段モーションで投球を始めた。

     「(ルール変更が)決まってからすぐに、じゃあ戻そうと。戻そうというか、2段にしようと。まったく迷いなく投げられている」

     キャンプ初日の菊池の言葉だ。

     不安が解消されたことは大きいようだ。開幕から5連勝(0敗)。相手打者にとっては嫌な投法で、たとえば、日本ハムの中田は「もちろん、やりにくい。2段モーションがOKとなってから、さらにのびのびと投げている感じがある」と話している。

     菊池は現在、左肩の張りのため戦列を離れているが、体調万全で復帰すれば、期待通りの働きをすることだろう。

     西武では、右腕の十亀(とがめ)も2段モーションに切り替えた。

     「今までは体が流れやすいフォームで気になっていた。(2段モーションは)軸足に体重を乗せてから踏み出せるし、力をボールにうまく伝えられるようになった。バランスよく投げられている」

     勝ち星こそ3勝(5敗)にとどまっているが、防御率は2.60と安定しており、先発投手としての役割を十分果たしている。

     広島の右腕・大瀬良も、2段モーションで成果を上げている代表格だ。

     グラブを高い位置に上げる投球フォームとの相乗効果もあってか、現在7勝(2敗)の大活躍。フォーム改造は持ち味の直球の球威を上げるのが目的で、大瀬良は「ボールの強さが今年の方が出ていると思う。体重をしっかり(軸足に)乗せて、ためをつくることがいい形になっているのかな」と2段モーションの効果を実感している。

     昨年は5勝に終わった阪神の岩貞(左投げ)は、右足を上げきった後、腰のひねりを入れる際に再度少し足を上げ直すフォームを取り入れた。「これまでより足を上げたときにストレスなく『間』を作れる。(10勝を挙げた)2016年のフォームに近づけられる感じ」と言い、今季はここまで3勝1敗、防御率1.50の成績を残している。

    2018年05月28日 10時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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