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    科学

    「鳥人間」の夢、再び…1人乗り電動機で世界に挑む

    読売新聞メディア局編集部 中根靖明
     航空機世界最大手の米ボーイングがスポンサーを務める「1人乗り小型飛行機」開発コンテストで、日本の大学院生や会社員で構成されたチームが1次審査を通過した。世界各国の約170チーム(計約600人)から応募があった中で、デザインやコンセプトなどが評価され、上位10チームに入って難関を突破した。現在は来年2月の2次審査に向け、プロトタイプ(試作機)を制作中という。チームのメンバーにはテレビの名物番組「鳥人間コンテスト」(読売テレビ)の出場経験者もおり、「自分たちの力で空を飛ぶという夢を、今度は電動飛行機で実現させたい」と意気込んでいる。

    「燃料補給・充電なしで32キロ飛行」の条件クリア

    • teTra3の機体のデザイン画
      teTra3の機体のデザイン画

     コンテストの名は「GoFly(ゴーフライ)」。「日常的な移動手段としての飛行機を作る」という夢に向け、世界屈指の規模で開催されている。「1人乗りで、静かで、小さく、速く、遠く、長く」飛べる飛行機の完成度を競う。完成した飛行機は、2019年末に米国で実際に人を乗せて飛ぶことを想定しているという。グランプリ受賞チームなどに贈られる賞金の総額は200万ドル(約2億2000万円)だ。

     

     1次審査を通過した10プロジェクトのうち、6プロジェクトが米国のチームによるもので、ほかに、英国、オランダ、ラトビア、そして日本のチームが入った。1次審査を通過したプロジェクトの原案は、「助走」をほとんど、あるいは全くせず、垂直に離着陸ができ、燃料補給や充電せずに20マイル(約32キロ・メートル)を安全に飛び続けられる、という条件でも評価された。それぞれのチームには、この段階で2万ドル(約220万円)が贈られた。

     

     19年3月の2次審査で試作機などが審査され、上位4プロジェクトに入れば同年秋の最終審査に招待される。そこで本格的な飛行にチャレンジ、グランプリが決まる予定だ。

    日本チームは電動機で挑戦

     日本チームの機体名は「teTra3(テトラスリー)」。東京大学大学院博士課程に在籍する中井佑さん(26)を中心とした総勢11人が構想や設計に取り組んでいる。プロジェクト管理会社も設立し、中井さんが代表を務めている。

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     1次審査を通過した機体のデザインは、大きさが縦横ともに約2.5メートルで、1人乗りのバイクにプロペラが4基装着されているような形状だ。試作機は未完成だが、「設計段階では電動で、高さ15メートルほどの低空を飛ぶと想定している。最高速度などについては法律や安全性を見極めて検討する」(中井さん)と説明する。

     内燃機関であるジェットエンジンではなく、電動モーターによるプロペラ機にこだわったのは、「ジェットエンジンに比べ、動作音が格段に静かだから」(中井さん)という。静粛性も審査の基準のようだ。

    2018年07月11日 14時13分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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