どっこい生きてる「親指シフト」~練習道場が人気、変換アダプターも

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親指道場にのべ200人、「1度挫折、今度こそ」

 絶滅危惧種と思われがちな親指シフトだが、実は根強いファンがいる。作家など文章のプロに多く、経済評論家の勝間和代さん、直木賞作家の姫野カオルコさん、NHK連続テレビ小説「半分、青い。」の脚本家、北川悦吏子さん、「金田一少年の事件簿」などの漫画原作者、樹林(きばやし)伸さんらが親指シフターだ。最近では、これまでその存在を知らなかった人が、挑戦し始める新たな動きも出ている。習得を目指す「親指シフト道場」が人気だと聞き、お邪魔した。

親指シフトを伝授する大東さん(右)
親指シフトを伝授する大東さん(右)

 東京・浅草橋駅近くにあるおしゃれなキッチンスタジオ。30代から50代まで男女7人が集まり、親指シフトの基礎を学んでいた。講師は、自称「親指シフトエバンジェリスト(伝道師)」のブロガー、大東信仁さんだ。受講者は、ローマ字入力が一通りできる人が多い。「入力速度が1.7倍になると聞き、2年前に独学で挑戦したが挫折。今度こそ原稿の生産量を上げたい」というライターの男性や、「業務の効率化に興味があり、肩こりも良くなると聞いたので」という会社員女性など、動機は様々だ。

親指シフトに専用キーボードは必要なし
親指シフトに専用キーボードは必要なし

 パソコンで親指シフトを使う場合、実は「親指シフトキーボード」は必ずしも必要ではない(そもそも手に入りにくい)。ウィンドウズでもマックでも、キー配列変更ソフトをインストールし、簡単な設定をすれば、専用キーボードと遜色なく打てる。私もそうやって、何とか独力で親指環境を整えてきたが、そんな知識も学べるのが道場の利点だ。複数の無料ソフトがあるが、大東さんのお薦めは、ウィンドウズなら「DvorakJ(ドヴォラックJ)」、マックなら「Lacaille(ラカイユ)」だ。どちらも私が今使うものとは違うので、大変参考になる。キーボードは「スペースキーが短いもの」がお薦めで、これもネットで、2000円程度で売っているゲーム用で十分だという。

 これまでに4年間、のべ200人余を指導し、習得率は55%だった。「今できていること(ローマ字入力)からあえて乗り換えるのは、結構大変。全員が成功するとは言えません。でも、半年で挫折した人が1年後に再チャレンジして、見事モノにした例もある。コツは、一度決意したら、慣れているローマ字を極力使わないこと」と大東さんは説明する。

親指シフトへの思いを語る大東さん
親指シフトへの思いを語る大東さん

 親指シフトの魅力について、大東さんは「タイピングの速さだと考えがちですが、ローマ字でも速い人は速い。むしろ、自分が考えていることを、日本語のかなで自然に入力できる点が素晴らしい」と語る。最近は講座が満員になることも多く、関心の高まりを肌で感じるという。

 大東さん自身、2012年まではローマ字派で、そこから一念発起して親指派に転向したが、半年かかった。「独学で回り道をしてしまった。その反省点も踏まえ、効果的な練習法を伝えています」という。これまでブログで約3000本、150万字もの記事を書けたのも、ひとえに親指シフトのおかげと感謝しているという大東さん。親指シフト道場は2か月に1回程度、開催されている。次回は9月17日だが、すでに満席となっている。 https://study314.jp/oyayubi-dojyo

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40291 0 トピックス 2018/09/07 16:00:00 2018/09/07 16:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20180906-OYT8I50052-T.jpg?type=thumbnail

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