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世界最大のeスポーツタイトル「リーグ・オブ・レジェンド(League of Legends=LoL)の国内プロリーグ「League of Legends Japan League 2019」(LJL2019)の概要発表会が26日、東京都渋谷区の「ヨシモト∞(むげんだい)ホール」で行われた。LJL2019の運営に吉本興業の関連会社が参入するほか、アマゾンに特設ページが開設されるようになるなど、さまざまな企業がeスポーツ業界に進出している。
吉本がeスポーツ大会運営に本格参入!

LJL2019を共同運営するのは、LoLを運営するライアットゲームズの日本支社「合同会社ライアットゲームズ」、吉本興業の関連企業「よしもとクリエイティブ・エージェンシー」、ゲーム動画などの制作会社「プレイブレーン」の3社。今年3月にeスポーツ事業への参入を発表した吉本興業は、これまでプロチームを結成し、「シャドウバース」などのタイトルに選手を送り込んでいるが、LJL2019ではリーグの運営に乗り出した。合同会社ライアットゲームズの小宮山真司社長は「吉本興業は日本最強のエンターテインメントグループのひとつ。ゼロからアイディアを生み出し、形にする能力を、eスポーツでも発揮してほしい」と期待を寄せる。2社はライアットゲームズに「億単位の金額を支払っている(小宮山社長)」といい、相当の意気込みを感じる。
この日の概要発表会にはリーグに所属するeスポーツ選手に加え、吉本興業所属の「LJL応援芸人」が6人登場。カジサック(キングコングの梶原雄太さん)やおかずクラブなど、全員LoLの経験はないが、「(知名度のある)自分たちがeスポーツを取り上げることで、世の中の人にゲームについて知ってもらえる機会になる」と語った。
ゲームに黙々と打ち込むeスポーツ選手と、舞台で人々を楽しませる芸人は、一見して全く逆の存在だ。事業を担う「よしもとスポーツエンタテインメント」の星久幸社長は、「あくまで主役は選手だが、彼らがファンサービスや取材対応などで人前に立つ技術を、吉本や芸人が伝えることができる」と狙いを語る。試合と試合の合間に芸人が間をつないだり、初心者ならではの視点から話を盛り上げたりといった点で、期待ができそうだ。
リーグの全試合が「ヨシモト∞ホール」で行われ、動画配信サイト「Twitch」で独占生配信される。また、アマゾンには特設ページが開設され、観戦チケットやLJLの公式グッズなどが販売される予定だ。
賞金も高額化~「日本代表強化が究極の目標」

LoLは世界最大のeスポーツタイトルだけあって、賞金や視聴者数の規模はけた違いだ。今年の世界大会の賞金総額は約7億2000万円で、各種動画配信での視聴者数は約9960万人と、1億人に迫る勢い。韓国・仁川の文鶴(ムンハク)競技場のスタジアムを、3万人の熱気が埋め尽くした。
LJL2019の賞金総額は2700万円で、1~4月と6~9月に行われるそれぞれのリーグの優勝チームに1000万円が授与されるなど、国内のeスポーツ大会でも高額だ。小宮山社長は「日本のeスポーツの実力を上げるため、あらゆる競争力を向上させる。賞金額もその一つだ」と話す。試合形式も国際大会に合わせ、これまでの3試合中2本先取から1試合先取に変更。リーグに参加するチーム数も、6チームから8チームに増加した。
小宮山社長は「日本代表が世界大会で結果を出すことが究極の目標。そのためには3社で協力し、国内のリーグの実力を上げていかなければならない」と語った。LJL2019は来年1月19日に開幕する。
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