「家売るオンナ」強烈キャラ…冬の連ドラ座談会

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 民放各局による冬の連続ドラマがスタートしました。今期は、刑事や弁護士を主人公にした作品が目立ちます。初回を視聴したテレビ担当記者5人の投票でトップについたのは、伝説の営業ウーマンが主人公のヒットドラマの続編でした。

「3年A組」心理ミステリーに注目

「家売るオンナの逆襲」は、手段を問わずに家を売りまくる万智(北川景子、右)のキャラクターが魅力だ
「家売るオンナの逆襲」は、手段を問わずに家を売りまくる万智(北川景子、右)のキャラクターが魅力だ
「3年A組」は高校教師の柊を演じる菅田将暉の好演が光る
「3年A組」は高校教師の柊を演じる菅田将暉の好演が光る

  記者票1位は「家売るオンナの逆襲」。4人が★四つを付けました。

  スゴ腕の不動産屋・三軒家万智(北川景子)のぶっ飛んだキャラクターが練り上げられていて、安定感抜群の面白さだね。

  美人女優の変人キャラは中毒性があります。原色カラーが多いファッションと相まって、キャラの強烈さは今期ナンバー1かもしれません。

  まばたきしない女優・北川景子だからこその役だな。

  私は「3年A組 今から皆さんは、人質です」が面白かったです。高校教師・ひいらぎ役の菅田将暉の演技が鬼気迫り、素晴らしい! 柊先生が生徒たちに何を伝えようとしているのか目が離せません。生徒役に旬の若手が多数出演しているのもいいですね。

  日本テレビにとってチャレンジ枠となっている日曜夜10時半のドラマらしい意欲作だよね。でも爆発や乱闘シーンがチープに見えるのは残念。大事件なのに警察の対応は信じられないほど鈍く、教師や保護者ものんきに見えた。

 あれ? 最近多忙を極めているという(石)さんが来ましたよ。今回はお休みでは……。

  いや、「3年A組」にはわたくしも一言言いたいのです。この作品は教師がクラスの生徒を人質に取るという一見過激な設定ではあるけれど、リアルな犯罪ドラマにするつもりはないと思う。「無意識の集団いじめ」への加担に気づかせるという教育的な内容をはらんでいるのではないですかな。そう割り切ると、“嵐の山荘”のような閉鎖状況における心理ミステリーとして評価が可能になるのではないですか。

  なるほど! 深い……。

  僕は「ハケン占い師アタル」が今期ベストだな。同じ遊川和彦脚本の「家政婦のミタ」を彷彿ほうふつさせる。「異物が入り込んで共同体が変化する」という構図は同じだけど、「ミタ」が家庭内の問題を描いたのに対し、職場内の問題を描くことで今日的な働き方や生き方を提示してくれそうだね。

  遊川が演出にも挑んだ野心作です。今後、まだ謎に包まれている的場あたる(杉咲花)が徐々に本性を現して、同僚の悩みにどう斬り込むのかが楽しみですね。

  「初めて恋をした日に読む話」は評価が分かれましたね。

  刑事ものや弁護士ものが多い中、コメディータッチの恋愛ドラマはオアシスのように感じました。晩婚、バツイチなど30代の結婚に対する様々な思いが見られて、30代にとっては共感しやすいのでは。

  私は主人公の年齢設定に合わないメルヘンな展開に脱落してしまいました……。等身大の32歳を描くなら、もっと落ち着いた内容の方が共感しやすいんじゃないかなぁ。

  だんだん盛り上がってきましたね。後半戦もこの調子で行きましょう!

シニアパワー事件解明

「刑事ゼロ」は20年間の記憶をなくした異色の刑事・時矢(沢村一樹、右)と新人刑事・佐相(瀧本美織、左)がコンビを組む
「刑事ゼロ」は20年間の記憶をなくした異色の刑事・時矢(沢村一樹、右)と新人刑事・佐相(瀧本美織、左)がコンビを組む
16年ぶりに弁護士に復帰した杏子(常盤貴子)が主人公の「グッドワイフ」
16年ぶりに弁護士に復帰した杏子(常盤貴子)が主人公の「グッドワイフ」

  そして今期、群雄割拠の様相を呈している警察、弁護士ものですが。

  「メゾン・ド・ポリス」は、警察ドラマとホームドラマを組み合わせたような作風です。家族のような絆でつながった、個性豊かな退職警察官のおじさんたちもツボでした。ワケありの元エリート刑事で、今はエプロン姿で家事をする夏目(西島秀俊)には、萌える女性視聴者が多そうです。

 多 最近おっさんブームに乗った作品が多いですが、改めておっさんの魅力を実感しました! 新米刑事のひより(高畑充希)が、味のあるおじさんたちの指導を受けて、どう成長するのか楽しみです。

  「トレース~科捜研の男~」は、2時間ドラマの帝王・船越英一郎がベテラン刑事・虎丸、錦戸亮が科捜研の法医研究員・真野を演じるという異色の組み合わせ。面白い化学反応が起きているね。

  「現場で培った経験や直感でしか分からないことがあるんだよ」。虎丸役の船越が、声を震わせて主人公にくってかかる場面は引き込まれました!

  僕は「刑事ゼロ」が気に入ったよ。時矢(沢村一樹)と佐相(瀧本美織)の新コンビの誕生だね。演技派俳優と、本格推理風の戸田山雅司脚本は安定感抜群。とにかく京都のロケ地がええわ~。

  「記憶捜査」は、主演の北大路欣也がさすがの重厚感でしたね。

  犯人に刺されて車いす生活になった後も、新宿の街の記憶を頼りに事件を解明する刑事役は、何だか新鮮な印象を受けました。

  鬼塚刑事の超人的な記憶力に期待。驚かせてほしいな。

  みなさん、弁護士ものの方はどうでしたか? 私は「グッドワイフ」が良かった。夫の逮捕、裏切りという窮地に陥りながらも、弁護士の職責に対して誠実に向き合う主人公を応援したくなりました。法廷のシーンは緊張感があってしびれますね。

  「イノセンス 冤罪(えんざい)弁護士」の主人公・黒川拓(坂口健太郎)は、かわいげがあって魅力的だけれど……。

  冤罪事件の解明にこだわる不思議キャラの弁護士は、なんだか既視感があるなぁ。一方、「スキャンダル専門弁護士 QUEEN」は、スキャンダルの舞台裏を描いていて、他の弁護士ドラマとの違いを打ち出そうというチャレンジ精神を感じました。竹内結子も食わせ者の弁護士をチャーミングに演じていたと思う。

  明日も刑事か弁護士か……。みんな飽きないのかなぁ。

  似たようなドラマが増えると印象も薄れてしまう。恋愛ものや学園ものなど、多彩なドラマを作り続けてほしいですね。

  その通りです。ただ今回新しく印象に残ったのは、「記憶捜査」「メゾン・ド・ポリス」など、若手を支えるシニアの活躍を描いた作品です。セカンドキャリアや生涯現役といったスローガンを掲げる時代ならではかもしれませんね。

  ドラマは時代を映すといいますもんね。引き続き、そんな視点からドラマを見るのも面白そうです!

 (「よつば銀行 原島浩美がモノ申す!~この女に賭けろ~」(テレ東系)と「後妻業」(フジ系)は、初回が放送されていないため、今回は対象から外しました)

62912 0 トピックス 2019/01/21 15:00:00 2019/02/12 15:48:16 「家売るオンナの逆襲」は、手段を問わずに家を売りまくる万智(北川景子、右)のキャラクターが魅力だ https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20190121-OYT8I50032-T.jpg?type=thumbnail

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