米、シリア化学兵器3施設攻撃…英仏と共同作戦

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 【ワシントン=黒見周平】トランプ米大統領は13日夜(日本時間14日午前)、ホワイトハウスで演説し、シリアのアサド政権による化学兵器使用への報復として、化学兵器関連施設への爆撃を実施したと発表した。

 化学兵器を禁止した国際ルール違反に対する措置だとしている。攻撃は英国、フランスと共同で行われた。

 トランプ政権がシリアへの大規模な軍事作戦を行うのは、昨年4月に西部のシャイラト空軍基地に巡航ミサイル「トマホーク」59発を発射したのに続き、2回目。

 米国防総省の発表によると攻撃は13日午後9時(日本時間14日午前10時、シリア時間同日午前4時)に始まった。標的となったのは、首都ダマスカスにある化学兵器研究施設・科学研究センターと中部ホムスの貯蔵庫、その周辺の関連施設の計3か所。

 マティス米国防長官は記者会見で、作戦には米英仏の海空軍が参加し、「質量共に、昨年4月に攻撃した際の倍の兵器を使用した」と説明した。米メディアによると、米ミサイル駆逐艦3隻がトマホークを発射。米軍のB1戦略爆撃機、仏軍のミラージュ戦闘機、英軍のトーネード戦闘爆撃機が空爆に参加した。マティス氏は「攻撃はこの1回限りだ」と述べた。再攻撃については「アサド氏次第だ」と述べ、化学兵器を使用しないよう警告した。

 英国防省によると、英空軍のトーネード戦闘爆撃機4機が14日未明、ホムスの西にある軍事施設を巡航ミサイルで攻撃した。アサド政権はこの施設に、化学兵器の原料となる物質を保管していた模様だという。

 ロイター通信によるとダマスカスで14日未明、少なくとも6回の大きな爆発があった。ダマスカス郊外バルゼが空爆されたとの目撃情報がある。バルゼは化学兵器の製造が疑われている場所で、政府の研究施設「シリア科学研究調査センター(SSRC)」の管轄下にあるという。

 シリア国営通信は14日、市民3人が負傷したと伝え、「3か国による侵略だ」と批判した。中東のテレビ局アル・アラビーヤによると、シリア軍は13発を迎撃した。

 トランプ氏は演説で「先ほど米軍に対し、シリアの独裁者アサドの化学兵器関連施設への精密爆撃を行うように命令した。仏英との共同作戦が進行中だ」と表明。化学兵器の使用について「無実の市民を虐殺した。人間の仕業ではなく、怪物の悪行だ」と非難した。

 そのうえで「アサド政権を物資や資金面で支援し、重大な責任を負っている、二つの政府にメッセージがある。それはイランとロシアだ」と名指しで批判した。特にロシアについて「プーチン大統領とその政府は2013年にシリアから化学兵器を除去することを世界に約束した。アサドの化学兵器使用と今日の対応は、ロシアが約束を守れなかった結果だ」と指摘した。

 ただ、ダンフォード米統合参謀本部議長は記者会見で「ロシア軍の危険を減らすように攻撃対象を特定した」と認めた。米露の対立激化を避けるための措置とみられる。インターファクス通信によると、露国防省は「ロシアの防空エリアにミサイル攻撃はなかった」と発表し、露軍施設に被害はなかったと明らかにした。

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