中国の力、カナダより強い…「猛烈な報復」示唆

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 【北京=比嘉清太、ワシントン=大木聖馬】カナダ当局が昨年12月に米国の要請で拘束した中国通信機器大手「華為技術」(ファーウェイ)の孟晩舟モンワンジョウ・最高財務責任者(CFO)の身柄の扱いをめぐり、米国と中国の綱引きが激しさを増している。板挟みのカナダは打開策を見いだせていない。

 米国が孟氏の身柄を引き受けるには、カナダの法律により、拘束から60日以内に身柄引き渡し要請の手続きをとる必要があり、今月30日がその期限にあたる。米司法省の報道官は22日、「米国とカナダの犯罪人引き渡し条約によって設定された期限を守る」との声明を発表し、30日までに正式要請する考えを明確にした。

 中国側は、孟氏の身柄が米国に渡るのを阻止しようとけん制を強めている。

 中国外務省の華春瑩フアチュンイン副報道局長は23日の定例記者会見で、米政府による孟氏の身柄引き渡し要請に関連して「(米国側には)いかなる正当な合理性もない」と非難した。

 中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報は23日の社説で、孟氏の身柄を米国に引き渡した場合には「中国の猛烈な報復に遭うことが予見できる」と報復措置を示唆し、「中国の国家の力はカナダよりはるかに強い」とも指摘した。

 米政府が正式要請した後はカナダ側の対応が焦点となる。ロイター通信によると、引き渡しが妥当かどうかについて、カナダの裁判所が要請から30日間で判断し、さらに司法長官が決定を下す必要がある。

 異議申し立てなども予想され、最終決定までどのくらいかかるか定かではない。数か月、または数年かかるとの見方もある。

 中国中央テレビは20日、孟氏の父親でファーウェイ最高経営責任者(CEO)の任正非レンジョンフェイ氏が、孟氏の釈放に向けて「(共産)党と国家が1人の中国国民の権利を保護してくれていることに感謝したい」と語る様子を放映した。孟氏の「救出」に全力を挙げる姿勢を国内向けにアピールする構えだ。

 中国は昨年12月1日に孟氏が拘束された後、中国国内でカナダ人の元外交官ら2人を拘束した。カナダへの「報復措置」ではないかとの懸念が国際社会で広がっているが、中国政府は釈放に応じる姿勢を見せていない。

 拘束された2人は、中国の当局者や研究者に人脈が広く、活発に意見交換していたという。米英やカナダなどの元外交官ら143人は、そうした活動が「学術研究や外交の土台になってきた」とし、習近平シージンピン国家主席宛てに公開書簡を出し、2人の即時釈放を要求した。

 中国側はそうした動きに対し「中国の司法の主権と法治精神を尊重していない」(華氏)と逆に反発を強めている。

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