一般教書演説 「壁で不法入国減る」 トランプ氏 民主に譲歩拒む

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5日、米ワシントンの連邦議会議事堂で、一般教書演説を行うトランプ大統領。後方はペンス副大統領(左)とペロシ下院議長=ロイター
5日、米ワシントンの連邦議会議事堂で、一般教書演説を行うトランプ大統領。後方はペンス副大統領(左)とペロシ下院議長=ロイター

 【ワシントン=黒見周平、山本貴徳】トランプ米大統領は5日に米連邦議会で行った一般教書演説で、メキシコ国境に壁を建設する公約の実現に強い意欲を示した。下院で多数を握る野党・民主党に融和を呼びかけながらも、壁建設の予算確保に関しては一切の譲歩を拒む姿勢を鮮明にした。今月27~28日にベトナムで米朝首脳会談を行うことも明らかにした。 

米朝会談27・28日 ベトナムで

 「私は壁を建設する。壁がつくられたところでは不法入国は激減する。壁は人命を救う」。トランプ氏はこう述べ、身ぶり手ぶりを交えて壁の必要性を訴えた。

 議場には、国境の危機を強調するため、不法移民に殺害された夫婦の家族を招き、「これは道義上の問題だ。南部国境の無法状態は、すべての米国民の安全、治安、金銭的安定に対する脅威だ」とも主張した。

 演説は、当初予定の1月29日から1週間遅れで実施された。壁建設の予算を巡ってトランプ氏と民主党が対立し、昨年末から政府機関が一部閉鎖されたのが原因だった。

 今月15日には再び暫定予算(つなぎ予算)が失効する。このため、演説でどのような打開策が示されるかに全米の注目が集まったが、トランプ氏は持論の訴えに終始し、今後の展望は開けなかった。

 トランプ氏は一方で「復讐ふくしゅうや抵抗、報復の政治を拒絶し、協力と妥協、公益の限りない潜在力を追求するべきだ」と語り、民主党に対立解消を呼びかけた。昨年11月の中間選挙で民主党が下院の過半数を握り、政権との「ねじれ状態」が生じたことを踏まえ、民主党との協調姿勢をより強く打ち出したものだ。

 経済政策では、大型減税や規制緩和で「米国経済はかつてなく繁栄している」と自賛した。中国に「真の構造的な変化」を求め、不公正な貿易慣行の是正と米国の貿易赤字削減を目指すとも表明した。

 北朝鮮の金正恩キムジョンウン朝鮮労働党委員長との2回目の首脳会談は、開催都市には言及しなかったが、ベトナム中部ダナンや首都ハノイが検討されている。

 外交・安全保障政策では、「偉大な国は、終わりなき戦争はしない」と宣言し、米軍約1万4000人が駐留するアフガニスタンについて、旧支配勢力タリバンとの和平協議の進展を前提に、駐留規模縮小を進める意向を明確にした。

 米露間の中距離核戦力(INF)全廃条約から離脱を表明したことについては、中国などを締約国に加えた新たな多国間の軍縮枠組み作りに意欲を示した。それが実現しない場合はミサイル技術競争を辞さないとの考えを示した。

 演説は「偉大さの選択」をテーマに行われた。長さは約1時間22分で、米メディアによると、過去3番目の長さだった。

 一般教書演説のポイント

 ▽メキシコ国境の壁建設を要求

 ▽民主党に融和を呼びかけ

 ▽中国の不公正な貿易慣行を批判

 ▽ロシア疑惑捜査を非難

 ▽INF全廃条約離脱を正当化

 ▽アフガニスタン駐留米軍削減に意欲

 ◆一般教書演説 米大統領が連邦議会に対し、国の現状と今後1年間の政策を説明する演説。英語でState of the Union addressという。年1回、1月最後の火曜日に行われる。今年は、政府機関の一部閉鎖の影響で異例の延期となった。就任1年目に任期4年間の政策方針を表明する「施政方針演説」とは区別される。

433714 1 国際 2019/02/07 05:00:00 2019/02/07 05:13:07 2019/02/07 05:13:07 FEBRUARY 5, 2019 - WASHINGTON, DC: President Donald Trump delivered the State of the Union address, with Vice President Mike Pence and Speaker of the House Nancy Pelosi, at the Capitol in Washington, DC on February 5, 2019. Doug Mills/Pool via REUTERS https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/02/20190207-OYT1I50020-T.jpg?type=thumbnail

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