香港、逃亡犯条例の改正延期…説明不足を理由に

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15日、香港で記者会見する林鄭月娥行政長官(ロイター)
15日、香港で記者会見する林鄭月娥行政長官(ロイター)

 【香港=角谷志保美】香港政府トップの林鄭りんてい月娥げつが行政長官は15日、政府庁舎で記者会見し、民主派による大規模デモのきっかけとなった逃亡犯条例改正案について、立法会(議会)での審議を無期限に延期すると発表した。民主派は完全撤回を求めて16日もデモを決行する構えで、混乱が収束するかは不透明だ。

 林鄭氏は「法律の穴を早急に埋める必要があると考えたが、説明と意思疎通が不十分だった」と厳しい表情で審議延期を表明した。「期限は設けない」「年内には無理だ」とも述べ、当面は手続きを進める考えがないことを明確にした。

 条例改正案は20日に立法会で採決が行われる予定だった。林鄭氏は延期の理由として「これ以上、多くの負傷者を出すわけにはいかない」と説明した。民主派への締め付けに国際社会の批判が強まっており、混乱拡大を避けたい中国政府の意向が働いたとみられる。

 中国外務省のグォンシュアン副報道局長は談話を発表し、林鄭氏の決断に支持を表明した上で「香港問題は純粋な中国内政であり、いかなる国家、組織、個人も干渉する権利がない」と欧米諸国をけん制した。

 民主派は巻き返しを図る好機とみて、運動を継続する構えだ。デモを主導する民間人権陣線(CHRF)は記者会見し、条例改正案の完全撤回を求める立場を改めて表明した。代表者の一人は、審議延期は問題を先送りしただけだとして「失望と憤怒を感じる」と語気を強めた。

 香港政府は今回の延期について「撤回ではない」と強調し、今後、幅広く意見を聞いた上で改めて審議の手続きを取るとしている。

 今月9日のデモには主催者発表で103万人が参加し、1997年の香港の中国返還以降最大規模の抗議行動となった。12日には数万人が立法会の建物を包囲し、一部学生と警官隊の衝突で80人以上が負傷した。

 民主派は、香港政府がこの衝突を「暴動」と位置付けたことにも反発を強めている。

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639408 0 国際 2019/06/15 22:49:00 2019/06/16 05:20:56 2019/06/16 05:20:56 Hong Kong Chief Executive Carrie Lam speaks at a news conference in Hong Kong, China, June 15, 2019. REUTERS/Athit Perawongmetha https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/06/20190615-OYT1I50051-T.jpg?type=thumbnail

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