公開・非公開のセッション、魅力はライブ感…ダボス・ウォッチ<3>

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 スイス・ダボスで開かれた「ダボス会議」では、数多くのセッションに分かれて世界が直面する課題について意見を交換しました。密度の濃い時間に白熱のセッション。読売新聞オンラインの編集長・長谷川由紀が現地の模様をリポートするシリーズの3回目をお届けします(これまでの記事はこちら)。

 ■長谷川由紀(読売新聞オンライン編集長)
 ダボス会議の正式名称は「世界経済フォーラム年次総会」だが、一つの大きな会合があるわけではなく、4日間の期間中、約150ものセッションがある。

 このほか、会議に関係するパートナー企業や国際機関、メディア、大学、NGOなども、会議の趣旨に沿った様々なテーマで、パネルディスカッションや食事付きの会議、展示会などのイベントを行うので、早朝から深夜までみっちりとスケジュールが組まれている。

会場内には、セッションごとの空席状況を知らせる表示もある
会場内には、セッションごとの空席状況を知らせる表示もある

普段会えない著名人がすぐそばに

 例えば、注目が集まる環境問題をはじめ、人工知能(AI)などの最新技術、ジェンダー、ノーベル賞受賞者や話題の人物を交えた食事会などなど。時間が重なっているものも多く、どれを選ぶかは悩みの種だが、人気のセッションの多くは申込制で、登録開始直後に満席になることも少なくない。

有名人も至近距離。グーグルのサンダー・ピチャイCEO(右)とダボス会議創設者のクラウス・シュワブ氏
有名人も至近距離。グーグルのサンダー・ピチャイCEO(右)とダボス会議創設者のクラウス・シュワブ氏

 運良く登録できれば、世界的企業のトップや政治家、著名な活動家、学者など普段は取材でもめったに会えないような人物を間近に見ながら、話を聞くことができる。

 ウェブ中継されているものもあるが、臨場感が違う。セッションの多くは会場からの質問も可能で、聴衆が議論に参加することもできる。

テレビ番組として行われるセッションもあり、途中、コマーシャル休憩が入ることも
テレビ番組として行われるセッションもあり、途中、コマーシャル休憩が入ることも

厳しい質問にも当意即妙の切り返し

 「植樹もいいが、気候変動で多くの人が死んでいる。悠長過ぎる」。環境に関するセッションでは、トランプ米大統領が植樹活動への貢献を表明したことに対し、強い批判が出た。

 個人情報に配慮しながらデータを有効活用すべきだとの主張に「データの取り扱いに関する安全対策が不十分だ」と反論する質問者もいた。

 厳しい質問や意見もあるが、ユーモアある切り返しや、会場内からの発言がきっかけで議論の幅が広がることもあり、ライブ感が面白い。

 せっかくの機会なので、何度か質問を試みた。人気セッションや登壇者は質問を希望するライバルも多く、時間切れで涙をのむこともあったが、登壇者らと直接やり取りするのはなかなか刺激的だ。

ロイターなどが主催したメディアに関するセッション。多くの企業も独自のイベントを開催する
ロイターなどが主催したメディアに関するセッション。多くの企業も独自のイベントを開催する

非公開会合で繰り広げられる「本音トーク」

 ダボス会議ではこのような公開セッションと並行して、非公開の会合も数多く開かれている。

 主要議題である気候変動や政治など、テーマは様々で、各国・各界の関係者が集まる機会を生かして、より実質的な協議を行う場になっている。

 今回は、非公開会合にもいくつか関わる機会があった。具体的な課題にどう取り組むか、利害関係が異なる関係者が集まり、互いにぎりぎりの情報を出し合いながらの「本音トーク」は緊張感も雰囲気もまったく違う。

 こうした協議が「表」の公開セッションなどで打ち出される政策や方針などを支えている。

今会議では気候変動に関連するセッションが多く、会場から質問や意見が出ていた
今会議では気候変動に関連するセッションが多く、会場から質問や意見が出ていた

 ■長谷川由紀

 編集局次長、読売新聞オンライン編集長。1989年入社。マニラ、ジュネーブ、カイロなどの特派員を務めた。読売新聞発行の英字日刊紙The Japan News 編集長、英字新聞部長を経て2019年から現職。趣味はダイビングと料理。ダボス会議への参加は昨年に続いて2回目。

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1018253 0 国際 2020/01/24 20:20:00 2020/01/24 20:20:00 2020/01/24 20:20:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/01/20200124-OYT1I50070-T.jpg?type=thumbnail

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