中国の医師ら、院内感染3千人…睡眠4時間・休憩1回だけ

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 【上海=南部さやか】新型コロナウイルスによる肺炎を巡り、中国では湖北省武漢市を中心に、医師や看護師らへの院内感染が深刻化している。疑い例などを含めると、医療従事者の感染は3000人を上回っている。感染を防ぐ医療物資の不足や休日なしの激務が、院内感染に拍車をかけたとみられる。

 武漢市の男性は本紙の電話取材に、看護師の妻(30)が市内の病院で患者の治療に当たっていると明かし、「妻が感染するかと思うと、心配で夜も眠れない」と語った。

 妻は今月4日から一日も休まず、集中治療室(ICU)で重症患者を看護している。12時間勤務の後、宿舎のホテルで4時間ほど眠り、また12時間働く毎日だ。

 ICUを休憩で出られるのは勤務中に1回だけで、食事やトイレを1時間で済ませる。妻は、休憩が制限される理由について「ICUを出入りすれば、そのたびにマスクや手袋などを交換しなければならないから」だと語り、男性に物資不足を訴えたという。

 中国政府の疾病予防コントロールセンターの17日付の論文によると、医療従事者の11日時点の感染は、疑い例や臨床診断による判定などを合わせ、全国422病院で3019人に上った。このうち1688人を抽出した分析では、武漢市での感染が64%を占めた。武漢市には全国から医師らが段階的に派遣され、総数はすでに3万人を超えたが、医療現場の状況改善が追いついているかどうかは不透明だ。

 中国政府の専門家チームトップの鍾南山ジョンナンシャン氏は18日、「武漢市を中心に医療従事者への防護態勢がうまくいかなかったため、病院が感染場所となった」と、初動態勢の不備を指摘した。

 国営新華社通信は19日、習近平シージンピン国家主席が「必ず医療従事者を保護しなければならない。プレッシャーを減らし、休息も必要だ」と語ったと報じた。医療現場の苦境が政府批判に飛び火するのを避けるための報道だとみられ、発言の日付は明らかにしていない。

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