トランプ氏、抗マラリア薬を毎日服用…FDAは「心臓に深刻な副作用」と警告
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【ワシントン=船越翔】米国のトランプ大統領は18日、新型コロナウイルスの感染予防として、抗マラリア薬「ヒドロキシクロロキン」を毎日服用していることを明らかにした。有効性が不明で副作用の恐れも指摘される薬を、現職大統領が実験的に利用する異例の事態となっている。
トランプ氏はホワイトハウスで記者団に「この1週間半ほど、毎日飲んでいる。今のところ体調は良い」と説明した。服用について医師の許可は得ているという。「ウイルス対応の最前線の人や多くの医師も服用している」とも語った。
抗マラリア薬は、トランプ氏が新型ウイルスの治療薬として強く推奨してきたものだ。だが、複数の専門家が効果を疑問視し、米食品医薬品局(FDA)は新型ウイルスの肺炎患者への投与で「深刻な心臓への副作用が報告されている」と警告している。
ホワイトハウスでは5月に入ってからスタッフの感染が相次いでいる。トランプ氏は自ら効果があると信じる薬を服用して感染予防を図ると同時に、これまでの主張の正当性をアピールする狙いもあるとみられる。