トランプ氏、露骨な「中国外し」…サミット枠組み拡大にG7内で慎重論必至

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30日、大統領専用機内で記者団の取材に応じるトランプ米大統領(中央)=ロイター
30日、大統領専用機内で記者団の取材に応じるトランプ米大統領(中央)=ロイター

 【ワシントン=海谷道隆】米国のトランプ大統領は5月30日、先進7か国(G7)による主要国首脳会議(サミット)を巡り、枠組み拡大の可能性に言及した。G7以外の同盟国なども結集し、中国に対する包囲網形成を狙う試みだが、枠組み変更に必要となるG7各国の合意形成は容易でないとみられる。

 トランプ氏は記者団にG7の枠組みについて「国際情勢を反映しているとは思えない」と指摘した。議長国として選ぶ今年のサミットへの招待国として、ロシアとインド、オーストラリア、韓国を挙げた。「G10かG11になるかもしれない」と語り、正式なメンバー国になることへの期待もにじませた。

 招待国を交えたサミットに関し、ホワイトハウス高官は「伝統的な同盟国を結集し、中国の将来への向き合い方を協議することになる」と解説した。

 米国にとり、同盟国の豪州と韓国、安全保障協力を深めているインドは、中国への対抗を念頭においた「インド太平洋戦略」を支える主要な関係国だ。中国との連携も目立つロシアまで引き込めれば、中国に強力な圧力をかける枠組みを築けるとの思惑が透ける。

 ただ、露骨な「中国外し」の動きには、G7内で慎重論が出るのは必至だ。米中対立に全面的に巻き込まれかねないとの懸念が広がることも予想される。

 ロシアを巡っては、1997年にサミットの正式メンバーとなったが、2014年のウクライナ南部のクリミア半島併合をきっかけに除外された経緯がある。トランプ氏は昨年のフランスでのG7サミットで、ロシアの復帰を主張したが、反対論があり、結論は出なかった。

 トランプ氏の「G7限界論」には賛同が得られたとしても、その対応策として、すでに中国を含む主要20か国・地域(G20)の枠組みが作られている。オバマ政権時の09年のG20サミットでは、G7に代わりG20を国際経済協力の「最上位の会合」(首脳声明)と位置づけた。

 トランプ氏の構想は、サミットに期待される国際協調を主導する場としての性質そのものを変えかねない危うさも抱えている。

日本政府 対立深化を懸念

 政府は、米中の対立がさらに深刻化すれば、中国との関係で難しい対応を迫られかねないため、米国の対応を慎重に見極める構えだ。

 政府関係者はG7サミット延期や参加国拡大について「米国から正式な連絡はない」とした上で、「香港の情勢などを踏まえ、サミットで中国の問題を議論するのはいいが、中国を過度に刺激したくない」と語った。今春に予定されていた中国の習近平シージンピン国家主席の国賓来日は、新型コロナウイルスの感染拡大で延期された。米中対立が深まれば、日程の再調整は難航が必至だ。

 また、韓国や豪州の参加について、外務省幹部は「アジアで唯一のG7参加国という日本の意義が薄まる」との見方を示した。政府はサミットが6月末に開催された場合も、安倍首相が出席する方向で検討を進めていた。

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1252160 0 国際 2020/06/01 05:00:00 2020/06/01 07:34:45 2020/06/01 07:34:45 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/06/20200601-OYT1I50011-T.jpg?type=thumbnail

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