米ミシシッピ州、州旗変更へ…奴隷制支持した南軍旗のデザイン見直し
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【ニューヨーク=橋本潤也】米南部ミシシッピ州議会は28日、州の旗から、南北戦争で奴隷制を支持した南軍の旗のデザインを取り除く法案を可決した。AP通信によると、かつては多くの州が州旗に南軍旗をあしらっていたが、現在も維持しているのはミシシッピ州だけだ。変更されれば、米国の全州の旗から南軍旗のデザインが消えるという。
いずれも共和党が過半数を占める上下両院で可決された法案は知事に送られる。テート・リーブス知事(共和党)はツイッターに「旗を巡る議論が旗そのものと同様、分断を生み出した。それを終わらせる時が来た」と投稿し、法案に署名する意向を表明している。今後、新たなデザインが検討され、11月に賛否を問う投票が行われる見通しだ。
1894年から使われてきた現在の州旗は、これまでも賛否が議論されてきた。米国では中西部ミネソタ州で黒人男性が白人警官に首を圧迫され死亡した事件以降、黒人差別の象徴として、南軍にまつわる旗や像を撤去する動きが広がっている。