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「中国共産党は我々の自由で開かれた社会を悪用した」…ポンペオ氏演説の要旨

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 2022年でニクソン大統領の中国訪問から50年になる。我々は当時、中国への関与が礼節と協力の約束とともに、明るい未来を生み出すと想像していた。しかし、今日、我々は感染症の大流行で死者が増えるのを目撃している。中国共産党が世界への約束を守れなかったためだ。

 中国が自由と民主主義に向けて進化するとした歴代米指導者の理論は結局、正しかったのだろうか。中国にやみくもに関与するという古い考えは通用しない。我々はそれを続けるべきではないし、戻るべきでもない。

 ニクソン大統領は歴史的な北京訪問で、関与戦略を開始した。

だが、我々が追求した関与政策は、ニクソン大統領が期待した中国国内の変革を起こすものではなかった。我々は中国を歓迎したが、中国共産党は我々の自由で開かれた社会を悪用した。中国は優れた知的財産や企業秘密をだまし取った。ニクソン大統領は中国共産党に世界を開くことで「フランケンシュタイン」を作り出したことを心配していると言ったが、まさにそうなっている。

 中国共産党政権がマルクス・レーニン主義政権であることに留意しなければならない。習近平(シージンピン)総書記(国家主席)は破綻した全体主義イデオロギーの信奉者だ。中国の共産主義に基づく覇権への野望を長年抱き続けている。イデオロギー上の根本的な違いをもはや無視できない。

 自由を愛する世界の国々は、中国に変革を促すべきだ。中国政府の行動は我々の国民と繁栄への脅威だ。中国共産党に対する見方を変えることから、始めなければならない。普通の国として扱うことはできない。

 我々は、中国共産党が背後にいる企業とのビジネスが、例えばカナダの企業のものと違うことを知っている。華為技術(ファーウェイ)が良い例だ。我々はファーウェイを無垢(むく)な通信機器の企業として扱わない。安全保障への真の脅威として、相応の対応をとっている。

 我々の企業が中国に投資すれば、知ってであれ知らずにであれ、中国共産党による重大な人権侵害を手助けすることになる。中国の学生や会社員は、ただの学生や会社員ではない。その多くが知的財産を盗み、国に持ち帰るために来ている。ヒューストンの中国総領事館閉鎖を命じたのは、知的財産窃取とスパイの拠点だからだ。

 自由主義国家は、自由を守るために戦うべきだ。容易ではないが、我々は成し遂げられると確信する。

 今こそ、自由主義国家が行動を起こす時だ。すべての国がそれぞれで自国の主権と経済の繁栄を守り、中国共産党の触手から理想を守る方法を考える必要がある。各国指導者に米国がすでに行っていることから始めるよう求めたい。中国共産党に対し、互恵と透明性、説明責任を要求するのだ。

 中国共産党の甘言で消えない共通のラインを引かなければならない。米国は、すでに南シナ海で中国による不法な主張を拒否し、個人情報が中国共産党の手に渡らないように各国に対応を求めている。

 小さな国には困難なことだ。狙い撃ちにされることを恐れ、我々と共に立ち上がる勇気と力がない。北大西洋条約機構(NATO)の同盟国の中にも、中国市場への参入が制限されることを恐れ、立ち上がらない国がある。歴史的な失敗につながる臆病な行為で、繰り返しは許されない。

 今行動しなければ、中国共産党は我々の自由を侵食し、法に基づく秩序を覆していく。屈服すれば、我々の子孫は、今日の世界で自由世界への最大の脅威である中国共産党の言いなりになってしまう。

 これは封じ込め政策ではない。我々がかつて直面したことのない複雑な新しい挑戦だ。ソ連は世界から隔離されていたが、共産党中国は我々の内側にすでに入っている。単独で向き合うことはできない。国連、NATO、G7(先進7か国)、G20(主要20か国・地域)、団結した経済・外交・軍事的な力によって向き合うことができる。

 今こそ有志国で、民主主義国による新たな同盟を構築する時だ。自由世界が変わらなければ、中国共産党が確実に我々を変える。過去の慣行が心地よく、便利だからと言って、そこに戻ることはできない。中国共産党から我々の自由を守ることが時代の使命であり、米国はリードする立場にある。

 1967年にリチャード・ニクソンが「中国が変わるまで、世界は安全にならない」と記したことは正しかった。今、私たちはこの言葉に留意する必要がある。危機は明白だ。自由世界は対応しなければならない。我々は過去には戻れない。

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