サンゴ礁の海、油まみれの鳥や魚の死骸「影響は数十年単位」…モーリシャス沖貨物船座礁

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 【ヨハネスブルク=深沢亮爾】モーリシャス沖で海運大手の商船三井が運航する大型貨物船が座礁した事故で、流出した大量の重油が深刻な環境汚染を引き起こしている。地元住民は被害の長期化を懸念している。

 貨物船は7月25日夜に島南東部ポワント・デスニー沖に座礁し、8月6日に重油の流出が確認された。住民によると、重油は、アルダブラゾウガメなどの希少種が生息する自然保護区のエグレット島や、サンゴ礁が広がるブルーベイ付近に達した。多くの油まみれの鳥や魚の死骸が確認された。

 現地の環境保護団体「モーリシャス野生生物基金」幹部のビカシュ・タタヤ氏は「生態系は一度壊れると回復が難しい。影響は数十年単位に及ぶ可能性がある」と述べた。

 重油の回収作業には多数の住民がボランティアで参加している。手作業で作ったオイルフェンスを、サトウキビ畑で使うトラクターで海岸まで運ぶ。フェンスをボートで沖まで運ぶこともあるという。現場付近に住むダイアン・デマレさん(43)は「ボランティアはモーリシャス全土から来る。ひどい状況だが、自然を守ろうとみんな一生懸命だ」と話す。

 商船三井によると、流出した重油は1000トンを超える。貨物船に残っていた重油と軽油約3000トンは12日までに抜き取り作業が完了した。

 人口約126万のモーリシャスは手つかずの自然が残ることで知られる。19世紀末に訪れた米国人作家マーク・トウェーンは「神はまずモーリシャスを創り、それに似せて天国を創った」とその美しさを形容した。

 観光は主要産業に位置づけられ、昨年の観光客数は138万人に上る。船の座礁後の政府対応が後手に回ったとの批判が国民の間で強まっている。

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