無慈悲な北、越境希望の韓国船員を射殺…海上で遺体焼却か

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 【ソウル=豊浦潤一】韓国軍は24日、黄海上の離島・延坪島ヨンピョンド付近の北朝鮮海域で、北朝鮮軍が越北を希望した韓国の船員を銃殺した上で遺体を焼いたと発表した。韓国政府は「人道に反する行為で強く糾弾する」との声明を出した。南北関係は当面、冷却化を余儀なくされそうだ。

 海上で銃撃した直後に遺体を焼くという無慈悲な行為は、新型コロナウイルスの流入を無条件で阻止する北朝鮮海軍による指示だと韓国軍は説明している。

 韓国軍によると、船員は海洋水産省所属で漁業指導をしていた21日昼頃、失踪した。船内に靴を残し、救命胴衣を着て浮遊物につかまりながら北朝鮮海域に流れ着き、北朝鮮側に入国を願い出たという。船員は自分の意思で海に飛び込んだとみられる。動機は不明だ。

 北朝鮮兵士は22日、防毒マスクと防護服を着用したまま警備艇で近づき、船員から北朝鮮入国の意向を聞いたとみられる。兵士はその後、上部の指示で船員を射殺し、海上で遺体に油をまいて焼いたという。

 対北融和を掲げる文在寅ムンジェイン政権は、北朝鮮が6月16日に開城ケソンの「南北共同連絡事務所」を爆破した後も対北人道支援を模索していた。文大統領は今回の事件直後の23日未明(韓国時間)、国連総会の一般討論演説で、朝鮮戦争(1950~53年)の終戦宣言の実現に向けた国際社会の協力を要請していた。

 保守系野党から「今は終戦宣言をうんぬんする時ではない」と突き上げられており、文政権としても対応せざるを得なくなっている。文氏は24日、大統領府で開かれた国家安全保障会議(NSC)常任委員会から報告を受けた後、「衝撃的事件で極めて遺憾だ。北朝鮮当局は責任ある措置を取らなければならない」とコメントした。

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