世界人口、ピークはいつか…2064年?2100年?覇権争いや経済パワーに直結

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 地球上の人口は従来の予測よりずっと早くピークに達し、今世紀中に減少に転じる――。そんな推計が相次いでいる。人類史を画する出来事と言える人口カーブの下降。それは21世紀の世界や日本にとってどんな意味を持つのか。主要国の人口の変化はどんな波紋を広げるのか。

あと30年で?

 20世紀に入ってから急増した世界の人口はいま78億人。一体どこまで増えていくのだろうか。

 下のグラフが示すように、国連が昨年公表した予測によると、人口は当面伸び続けるが、2100年に109億人でピークに達する可能性がある。今世紀中に増加が止まる、あるいは減少に転じる確率も27%あるという。

 この推計は従来の予測をかなり下方修正したものだ。しかし、各国の研究者からは、人口減はずっと早く始まるのではないか、という予測が相次いで出されている。

 例えば、米ワシントン大のチームは今年7月、グラフで示したように、人口のピークは2064年の97億人で、今世紀末には88億人まで減るとする試算を発表した。

 ピークはもっと早くて、2050年頃とみる専門家もいる。

 人口の増加に急ブレーキがかかりそうなのはなぜか。最大の理由は、先進国だけでなく、多くの途上国、特にアフリカで女性が産む子供の数が予想以上の速さで減っていることだ。背景には、女子の教育や避妊の知識の普及がある。

覇権を左右

 地球上の人口が減ること自体はよいニュースでもある。

 様々な資源が枯渇する心配が減る。環境の悪化や地球の温暖化を防ぐ上でもプラスになるだろう。

 ただし、国ごとに見ていくと、人口の減少、特に急激な落ち込みは様々な問題を招く。人口は国の活力や影響力、さらに年金をはじめとする社会保障制度の維持などに深く関わるからだ。

 ここでは人口の三つの要素――「規模」と「若さ」、人種・民族別の「構成」に着目したい。そのうえで、国連の予測を基に、人口の動向が米国と中国の覇権争いに与える影響をまず考えてみる。

 一つ目の「規模」は、経済パワーに直結する要素である。

 人口ランキングの表をご覧になってほしい。

 驚くのは移民大国・米国の力強さである。今世紀を通じ、先進国として唯一、上位10か国に名を連ね、人口を増やし続ける。

 「一人っ子政策」で少子化が進んだ中国の人口は今後も少しずつ減り、米国に差をつめられる。

 それでも米国の倍以上の10億人は確保しそうだ。「規模」の争いは中国の逃げ切り勝ちだろうか。

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1645009 0 国際 2020/11/22 09:25:00 2020/11/22 09:25:00 2020/11/22 09:25:00 「あすへの考」記者解説用。編集局 大塚隆一「あすへの考」記者解説用。編集局 大塚隆一 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/11/20201117-OYT1I50035-T.jpg?type=thumbnail

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