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韓国、北朝鮮批判のビラまき禁止…情報遮断で人権状況悪化の恐れも

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 【ソウル=上杉洋司】韓国の文在寅ムンジェイン大統領は29日、政府の許可なしに北朝鮮批判のビラなどを軍事境界線を越えてまくことを禁じる法律を公布した。北朝鮮国民への情報を遮断し、金正恩キムジョンウン体制下の人権状況の悪化を招く恐れも指摘されている。

 法律は「南北関係発展法」の改正法で、北朝鮮の体制を批判するUSBメモリーやビラなどを許可なく北朝鮮に送ることを禁じる内容だ。国会で文在寅政権の与党が野党の反対を押し切って可決した。違反すると、3年以下の懲役または3000万ウォン(約280万円)以下の罰金が科せられる。

 改正法の必要性について韓国外交省は、ビラ散布が北朝鮮の攻撃を誘発する危険があると説明する。韓国では脱北者団体などが北朝鮮にビラを飛ばす活動をしている。

 これに対し野党は、金正恩朝鮮労働党委員長の妹、金与正キムヨジョン党第1副部長の指示に従ったものだと非難する。与正氏が6月、ビラを規制する法律の制定を求める談話を出していたためだ。

 改正法への懸念は米国でも広がっている。ブッシュ(子)政権で国家安全保障会議の日本・朝鮮部長を務めた米戦略国際問題研究所(CSIS)のビクター・チャ上級顧問は28日付韓国紙・朝鮮日報への寄稿で、改正法が北朝鮮の人権状況を悪化させると批判した。チャ氏は、多くの関係者がバイデン次期政権に「憂慮を伝えている」とも述べた。米議会では公聴会の開催を求める動きも出ている。

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