露サハリン州、ワクチン接種者にマスク免除のバッジ配布方針…ナチスになぞらえ批判も
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【モスクワ=田村雄】ロシア極東のサハリン州政府が、新型コロナウイルスのワクチン接種者にバッジを配布し、公共の場でマスク着用を免除する「目印」とする独自の方針を示し、露国内で論争となっている。
ワレリー・リマレンコ州知事が14日にSNSで方針を発表。感染拡大までマスクの習慣がなかった国民に、着用免除を「特典」にワクチンの接種を促す狙いがあるとみられる。
バッジで接種の有無を示す手法には異論も多い。地元ニュースサイトの掲示板では、ユダヤ人らにバッジ着用を強要したナチス・ドイツに言及した批判も相次ぐ。一方、露政府のミハイル・ムラシコ保健相は15日、「接種後もマスクは着用しなければならない」との見解を示した。
リマレンコ氏は16日、SNSで「住民への相談なしに決定はしない」と強調し、バッジの配布開始に慎重姿勢を示し始めた。