プーチン大統領の「宮殿」、ナワリヌイ氏の団体が暴露…敷地は「モナコ公国の39倍」
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【モスクワ=工藤武人】ロシアの反政権運動指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏率いる不正追及団体「反汚職基金」は19日、推定総費用が1000億ルーブル(約1400億円)に上るプーチン大統領の「宮殿」が露南部に存在すると指摘した調査内容を動画などで公開した。露司法当局が、ナワリヌイ氏を療養先のドイツから帰国直後に拘束したことへの反撃と位置付けている。

動画は2時間弱に及び、ドイツに滞在中だったナワリヌイ氏が進行役を務める。露南部クラスノダール地方の黒海に面した保養地に、敷地面積が「モナコ公国の約39倍の7800ヘクタール」で、屋内スケートリンクやカジノ、劇場なども備えた大邸宅があると紹介している。
建設費用は、プーチン氏の側近やその親族が捻出したとして「世界最大の賄賂」だと主張している。無人機(ドローン)で上空から全景を撮影し、建設業者から見取り図や内装図などを入手したという。
露大統領報道官は19日、「大統領は宮殿を持っていない」と調査内容を即座に否定した。ただ、露国内で最大のタブーとされてきたプーチン氏の「不正」だとする動画の再生回数は5000万回を超えている。