UAE、テルアビブに大使館を開設へ…パレスチナに配慮してエルサレム避ける
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【エルサレム=工藤彩香】アラブ首長国連邦(UAE)の国営通信は24日、イスラエルとの国交正常化を受け、政府がイスラエルのテルアビブに大使館を開設することを承認したと伝えた。イスラエル外務省も同日、UAEのアブダビに臨時大使館を開設したと発表した。
両国は昨年8月に国交正常化で合意し、9月に署名式を行った。イスラエルはエルサレムを首都と主張しているが、大半の国はイスラエルの主張を認めず、テルアビブに大使館を置いている。パレスチナ自治政府が東エルサレムを将来の独立国家の首都と主張しているためで、UAEもこれに配慮した形だ。エルサレムに大使館を置くのは、米国とグアテマラの2か国にとどまっている。
イスラエルのガビ・アシュケナジ外相は24日、「湾岸地域における和平と国交正常化を主導し、イスラエルの国際的地位を向上させていく」との声明を出した。UAEが大使館開設を承認したことについても「両国間の温かい絆を強める重要な決定だ」と歓迎した。
また、イスラエル外務省は声明で、昨年9月に国交正常化で合意したバーレーンの首都マナマにも、すでに大使館を開設していることを明らかにした。近くモロッコには連絡事務所を、UAEのドバイには領事館を開設するという。