メディア関係者も拘束か、ミャンマーで4日連続の大規模デモ…警官のゴム弾で1人重体
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【バンコク=津田知子】国軍がクーデターを強行したミャンマーで9日、4日連続となる大規模抗議デモが首都ネピドーなど各地で行われた。国軍側は、8日に夜間外出禁止命令を発出したほか、9日には警官隊によるデモ隊の強制排除に向けた動きを本格化させ、約20人が重軽傷を負った。
現地の本紙通信員の取材などによると、ネピドーで警官がゴム弾などを発射し、1人が頭を撃たれ重体となった。第2の都市マンダレーでは、警官隊が放水や催涙ガスでデモ隊の排除に乗り出し、ロイター通信は、メディア関係者を含め少なくとも27人が拘束されたと報じた。8日以降、マンダレーだけで約200人が拘束されたという。
国軍が設置した意思決定機関「国家統治評議会」は8日、最大都市ヤンゴンやマンダレーの一部地域などを対象に夜間外出禁止令を出した。午後8時から午前4時までの外出や、公共の場での5人以上の集会が禁止となった。
評議会議長を務めるミン・アウン・フライン国軍最高司令官は8日夜、国民向けに演説し、「過去の軍事政権とは違い、真の規律ある民主主義体制を構築する」と述べ、クーデターの正当性を改めて主張。デモ参加者を念頭に、「感情に流されないでほしい」と呼びかけた。