治安部隊の発砲は「デモ参加者が攻撃してきたため」…ミャンマー国軍の対応を正当化
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【バンコク=津田知子】国軍がクーデターを強行したミャンマーの国営紙は21日、第2の都市マンダレーで20日に抗議デモ参加者2人が死亡した治安部隊による発砲について、「(デモ参加者が)攻撃してきたため、法に従い分散させた」と理由を説明し、国軍側の対応を正当化した。死者への言及はなかった。国民は反発を強めており、22日には全国で大規模なストライキを行う構えだ。

本紙通信員などによると、治安部隊の発砲では2人が死亡、30人以上が負傷した。仕事をボイコットする「不服従運動」の影響で河川を往来する船舶の管理がマヒし、国軍側が不満を爆発させたとの見方が出ている。
地元紙などによると、発砲には国軍兵士らが加わっており、2017年に行われた少数派イスラム系住民ロヒンギャの武装組織の掃討作戦に参加した部隊のメンバーだという。ロヒンギャはこの作戦を機にバングラデシュへ逃れ、70万人以上が難民化した。
マンダレーでは21日も大規模デモが行われたが、治安部隊に動きはなかった。最大都市ヤンゴンでは20日夜、居住区の警備中に警察車両を停止させようとした男性が警官に撃たれ、死亡した。