自然災害で住居奪われた人たちが「過激主義者に取り込まれる」…英首相、気候変動の影響懸念
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【ニューヨーク=寺口亮一】国連安全保障理事会は23日、気候変動問題を巡るハイレベル会合をオンライン形式で開いた。英国のジョンソン首相が議長を務め、「気候変動は安全保障上の脅威だ」として国際社会の連携を呼びかけた。

ジョンソン氏は、気候変動の影響について、自然災害で住む場所を奪われるなどして不満を持つ人が「過激主義者に取り込まれる」と懸念を示した。
米国のジョン・ケリー大統領特使は英国の考えに同調した上で、2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにするバイデン政権の目標を「大統領が今後、誰になろうとも逆戻りすることはない」と強調した。
中国とロシアなどは気候変動を安保理で取り上げることに慎重な姿勢を示した。会合は11月に英国で開かれる国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)に向けて機運を高めようと開催された。