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コロナが話題にもならない世界、国連「最も深刻で最も忘れられた危機」…無政府状態下で命つなぐ人々

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 アフリカ大陸のサヘル地域で、イスラム過激派の台頭による人道危機が深刻化している。国土の大半が無政府状態に陥るマリでは、戦乱を逃れた避難民が国連の推計で約34万人に上る。首都バマコの避難民キャンプを訪れると、コロナ禍に見舞われる世界とは、全く異なる光景が広がっていた。(バマコ 深沢亮爾)

粗末なテントで夫や子供と避難生活を送るアエ・ディアロさん(2月28日、マリの首都バマコ南郊の避難民キャンプで)
粗末なテントで夫や子供と避難生活を送るアエ・ディアロさん(2月28日、マリの首都バマコ南郊の避難民キャンプで)

 最高気温が40度に達するバマコ中心部から南に約8キロのゴミ集積場。そこにサヘル地域で増え続ける即席の避難民キャンプの一つがある。布やビニールをかぶせただけの粗末なテントが、ゴミが散乱するわずかな土地に密集し、昨年9月時点で713世帯が暮らす。

 衛生状態は極めて悪い。食事する子供たちの皿には無数のハエが群がり、風にあおられたビニール袋が体にまとわりつく。

 故郷の村で、過激派に間違われた兄をマリ軍に殺されたアエ・ディアロさん(42)は昨年5月、夫と子供4人で避難してきた。「ここにいる以外、どうすることもできない」。日中の大半をゴザの上に座って過ごし、米にカレーのような汁をかけた粗末な食事で命をつなぐ。

 マリにも新型コロナウイルスは押し寄せるが、マスク姿の人は見あたらない。ウイルスが話題に上ることもない。それは、避難民たちが置かれた過酷な状況の裏返しでもある。

 ◆サヘル地域=サハラ砂漠南縁部に広がる地域の総称。モーリタニア、セネガル、マリ、ブルキナファソ、ニジェール、チャド、ナイジェリア、カメルーンの8か国を指すことが多い。政情不安に乗じたイスラム過激派の台頭、民族対立や貧困、気候変動による干ばつ、急速な人口増が懸念され、国連は「最も深刻で最も忘れられた危機だ」と警鐘を鳴らす。

 

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1944831 0 国際 2021/03/29 05:00:00 2021/03/29 06:55:13 2021/03/29 06:55:13 粗末なテントでの避難生活を余儀なくされるアエ・ディアロさん(マリの首都バマコ南郊の難民キャンプで)=深沢亮爾撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/03/20210329-OYT1I50004-T.jpg?type=thumbnail

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