「ワクチン独占」との批判意識か、米が特許保護停止を容認

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 【ワシントン=山内竜介、ロンドン=池田晋一】米国のバイデン政権は5日、新型コロナウイルスワクチンの供給増に向け、ワクチンの特許権保護の停止を認めると表明した。各国でのワクチン生産を後押しする狙いから、新興国が世界貿易機関(WTO)で行っていた提案を容認する。

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 米通商代表部(USTR)のタイ代表は声明で、容認の理由を「感染拡大は世界的な健康危機で、特別な措置が必要」と説明した。

 ワクチンの特許権を巡っては、インドと南アフリカが昨秋、WTOで保護義務の一時停止を求める提案を行っていた。だが、製薬業界の反対などで議論は停滞していた。

 製薬大手ファイザーやジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)、バイオ企業モデルナといったワクチンを開発した企業を抱える米国が、新興国案の支持に傾いた背景には、「米国がワクチンを独占している」との批判の高まりがあるとみられる。米疾病対策センター(CDC)によると、米国で少なくとも1回接種した人の割合は人口の44%を超えた。一方、新興国などでは接種が進んでいない。

 WTOの広報幹部によると、インドと南アは月内にも新たな提案を示す見込みで、提案を受けて来月にも会合を開き、協議を再開する。現在、停止を支持する加盟国は100か国に上る模様だ。ただ、WTOの決定は全会一致が原則で、大手製薬会社を抱える欧州連合(EU)など反対する国・地域も多く、調整が難航する可能性がある。

WHO事務局長「決断たたえたい」

 【ジュネーブ=杉野謙太郎】世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム事務局長は5日、米国の声明について「新型コロナウイルスとの戦いにおいて記念碑的な瞬間だ。ワクチンを公平分配するための歴史的な決断について、米国をたたえたい」との談話を出した。

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