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【ワシントン=田島大志、ニューヨーク=小林泰明】米国の新型コロナウイルスワクチン未接種者の間で、感染が再び拡大している。米疾病対策センター(CDC)のロシェル・ワレンスキー所長は16日、記者会見で「未接種者のパンデミック(世界的大流行)が起きつつある」と警告した。
CDCによると、米国の直近1週間の感染者数は1日平均約2万6300人で、1週間前に比べて70%増加した。入院者数も36%増え、入院者の97%はワクチン未接種者が占めている。
感染力が強いとされるインド型(デルタ型)が広がっており、ワレンスキー氏は「ワクチンを完全に接種すればデルタ型からも保護される」と訴えた。
米国民の接種率は48%に達する一方、最近の接種のペースは1日50万回を下回る水準に落ち込んでいる。副反応などを巡る多数の偽情報がSNSを通じて拡散されており、これが米国民のワクチン不信を助長しているとみられる。

バイデン大統領は16日、ワクチン接種の伸び悩みを巡ってSNS運営会社に矛先を向け、偽情報への対応が不十分だとして、「彼らのせいで人々が亡くなっている」と記者団に語った。
これに対し、フェイスブックは声明を出し、「フェイスブックで信頼できる情報を閲覧した人は20億人を超え、インターネット上のどこよりも多い。フェイスブックは命を救うのに役立っている」と反論した。