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中国、今度は国策ワインで「世界驚かせる」…初の国際博覧会

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銀川市のワイナリーに並べられた国産ワイン(9月26日)
銀川市のワイナリーに並べられた国産ワイン(9月26日)
収穫時期を迎えたワイン用のブドウ(9月26日)
収穫時期を迎えたワイン用のブドウ(9月26日)

 中国が、品質面で高く評価される寧夏回族自治区産ワインの市場拡大に力を入れている。経済発展で沿海部に後れを取る寧夏の産業育成と内需拡大という国内対策に加え、世界に向けたソフトパワーとして、政府主導で国際的ブランドに育てる狙いもありそうだ。(銀川 南部さやか、写真も)

世界ブランド目指す

 区都銀川では9月26~28日、「ワイン文化」を掲げた初の国際博覧会が開かれた。自治区トップの 陳潤児チェンルンアル 区共産党委員会書記は開会式で、日本や韓国、アルゼンチン、南アフリカなど27か国の企業・政府関係者ら約430人を前に「寧夏ワインは対外交流の『紫色の名刺』だ」と述べた。ワインの品質は世界にも通用すると強調したものだ。

 博覧会は「世界を驚かせるワイン」をテーマとした。 習近平シージンピン 国家主席は昨年、寧夏視察の際に「中国のワインはやがて、世界を驚かせるワインになる」と述べた。習氏の言葉をテーマに掲げたところにも、寧夏ワイン売り込みへの中国側の自信と意気込みがうかがえる。

 国産ワインの産地はこれまで、北京郊外や新疆ウイグル自治区などが代表的だった。長年にわたり、海外産に味で著しく劣るとの評価が続き、ワイン消費は輸入主体となってきた。

 しかし、寧夏産の品質の向上は著しい。2019年に開業したワイナリー「嘉地酒園」のワインは口当たりが良く、味わいも深かった。ブドウの栽培管理担当の趙文洋さん(34)は「中国も良質なワインを作れることを世界に知ってほしい」と胸を張った。

 今回の博覧会でも、16か国35か所の産地で作られたワイン620種の品評会で寧夏ワインは7本が金賞を受賞した。博覧会で成立した契約額は88億元(約1515億円)に上った。中国メディアによると、博覧会に参加した南アフリカ出身のガート・ヨハネス・グロブラー浙江師範大アフリカ研究院高級研究員は「世界に打って出る巨大な潜在力がある」と高く評価した。

 寧夏は、習氏肝いりの巨大経済圏構想「一帯一路」で中国と欧州を結ぶ地理的要衝だ。地元ワインのブランド化による産業振興は、すでに国策となっている。

 政府は5月、銀川近郊の賀蘭山東麓を初のワイン産業開放発展総合試験区に指定した。現在のブドウ栽培面積は全国の25%を占める約3・7万ヘクタール。それを25年には約6・7万ヘクタールまで拡大する。生産量も、現在の年間1・3億本から25年には3億本に増やす計画だ。

 ワイナリーも、建設中を含めて211か所に上る。寧夏ワインは、中国―欧州間の国際貨物列車などで輸出され、昨年の輸出量は前年比で46・4%も増えた。

 賀蘭山東麓は、中国国内で米カリフォルニア州の世界的産地ナパバレーになぞらえる声もある。将来的に世界的ブランドに成長する野心をうかがわせるものだ。

 国産ワインの後押しは、新型コロナウイルスの対応などを巡る対外関係の悪化も背景にありそうだ。中国政府は、最大の輸入元だったオーストラリア産ワインに昨年11月以降、反ダンピング(不当廉売)課税を発動している。国内で愛国主義が高まる中、国産ワインの国内市場拡大につなげる狙いもあるとみられる。

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2418725 0 国際 2021/10/05 05:00:00 2021/10/05 07:23:28 2021/10/05 07:23:28 銀川市のワイナリーに並べられた国産ワイン(9月26日、南部さやか撮影) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/10/20211005-OYT1I50021-T.jpg?type=thumbnail

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