【独自】韓国で「日本産」を隠す産地偽装が増加…水産物の「風評」拡大が背景か

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 【ソウル=溝田拓士】韓国で1~11月に日本産水産物の産地を国内産などと偽った件数が、東京電力福島第一原子力発電所事故後で最も多くなったことが、韓国海洋水産省への取材でわかった。これまでの年間最多だった2019年の1・5倍に増えた。 文在寅ムンジェイン 政権下で、日本産水産物に対する風評被害が広がっているためとみられる。

 同省によると、傘下の国立水産物品質管理院で把握する産地偽装の件数は11月までに203件を数え、最多だった19年(137件)を大きく上回った。日本政府が4月に福島原発処理水の海洋放出を決定した後、同省が取り締まりを強化し、摘発件数も増えた。

 韓国政府は11年の福島原発事故を受けて、現在も福島や宮城など8県の水産物の輸入を禁じている。市場では8県以外から輸入された水産物も避ける向きがあり、日本産と表示しなかったり国内産と偽ったりする販売業者の産地偽装が社会問題となってきた。さらに、日本政府の処理水の海洋放出決定で、日本産への風評被害がより広がったとみられる。

 処理水海洋放出の安全性については、国際原子力機関(IAEA)や米韓の専門家も妥当と評価している。韓国原子力学会は4月に公表した報告書の中で、処理水の放出について、韓国政府やマスコミに科学的事実に基づく正しい政策や報道を求め、国民にも「情報洪水の中で正否を判断できる成熟した市民意識」の必要性を訴えた。

 韓国政府は今月13日、日豪など11か国による環太平洋経済連携協定(TPP)への加盟申請の方針を表明した。TPP参加に向けた手続きでは、水産物の輸入規制解除も焦点となるとみられており、韓国政府は、国内で科学的評価に基づく情報を発信するなど、風評被害への対応も迫られそうだ。

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