カザフ軍が武力鎮圧「数十人」を殺害、2日以降の負傷者1000人超す…燃料高騰抗議デモ

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 【モスクワ=工藤武人】中央アジア・カザフスタンの治安当局は6日、最大都市アルマトイで、軍を投入したデモの武力鎮圧に着手した。燃料価格の高騰に抗議するデモは全国規模の反体制運動に発展している。インターファクス通信などによると、地元警察当局者はデモ参加者「数十人」を殺害したとしている。全国での拘束者数も約2000人に上っており、死傷者が増える恐れがある。

6日、アルマトイで行われた抗議デモに出動した軍部隊(ロイター)
6日、アルマトイで行われた抗議デモに出動した軍部隊(ロイター)

 タス通信は6日夜、アルマトイで激しい銃撃戦が発生していると報じた。保健省は6日、抗議デモが始まった2日以降、全土での負傷者は1000人を超えたと発表した。

 カシムジョマルト・トカエフ大統領は5日夜の安全保障会議で、行政府などを襲撃・占拠したデモ参加者を「外国で訓練されたテロ集団」と非難し、鎮圧に乗り出す方針を示していた。集会などを禁じる非常事態宣言も全土に拡大した。

 これに先立ち、トカエフ氏は国民向けのテレビ演説で、旧ソ連末期の1990年に大統領に就任し、2019年に退任したヌルスルタン・ナザルバエフ前大統領(81)が握ってきた安全保障会議の議長に自ら就任したと発表した。

 軍や治安当局を指揮する安全保障会議の議長交代は、ナザルバエフ体制の抜本的な変革を印象付ける意図があったとみられる。だが、これだけでは事態が収拾できず、強硬手段にかじを切ったようだ。6日には、デモの発端となった燃料価格の高騰を防ぐため、価格を国家の管理下に置く大統領令も出した。

 一方、ロシア主導の軍事同盟「集団安全保障条約機構」(CSTO、6加盟国)は6日、カザフスタンの支援要請に基づき、平和維持部隊を派遣し、現地で任務を開始したと発表した。政府や軍の重要施設の警備が主要任務だが、正常化に向け地元当局を援護するとも説明しており、デモ隊鎮圧に加わる余地も残している。

 露軍は精鋭の 空挺くうてい 部隊を送り込んだ。部隊を派遣しているロシアやベラルーシはカザフスタンと同様、長期支配や物価上昇への不満を強権統治で封じており、混乱の自国への波及を懸念している可能性がある。

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