トンガ、被害の把握進まず…ケーブル破損で通信遮断・空港は火山灰で着陸困難

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18日、トンガの首都ヌクアロファで、噴火と津波で生じたがれきを片付ける人たち(Courtesy of Marian Kupu/Broadcom Broadcasting FM87.5、ロイター)
18日、トンガの首都ヌクアロファで、噴火と津波で生じたがれきを片付ける人たち(Courtesy of Marian Kupu/Broadcom Broadcasting FM87.5、ロイター)

 【ジャカルタ=川上大介】海底火山が大規模に噴火した南太平洋の 島嶼 ( とうしょ ) 国トンガで、被害状況の把握が難航している。通信を支える海底ケーブルが破損し、火山灰が積もって空港の滑走路も使えないためだ。周辺国のオーストラリアやニュージーランド(NZ)などが復旧支援を急いでいる。

 トンガ政府は18日、噴火後初めての公式な声明の発表を、豪州の在トンガ高等弁務官事務所のフェイスブックを通じて行った。トンガ政府の通信機能がマヒしているためとみられる。

 声明は、海底ケーブルの通信が「遮断されている」と説明した。英紙ガーディアンなどによると、トンガは海底ケーブルを利用し、国際電話やインターネットで国外と連絡する。ケーブルは隣国フィジーを経由して豪州やNZと接続するが、これが噴火の影響で破損した。

 19日現在、少なくともトンガ人2人と英国人の計3人の死者が確認されているが、負傷者数を含めた人的被害の全容が伝わりにくい状況となっている。

 声明によると、津波によって、離島の一つであるマンゴー島の全家屋が倒壊した。詳しい状況把握はできていないという。

 首都ヌクアロファがあるトンガタプ島など、一部で電話が通じ始めているとされる。国外との通信は衛星電話に限られている模様だ。

 NZ政府は19日、通信事業者の話として、海底ケーブルの修復には「少なくとも4週間かかる」との見方を示した。事業者らは、応急処置として臨時回線の設置を進めているという。

17日、トンガ支援のために豪シドニーの軍港を出発する豪海軍の強襲揚陸艦(ロイター)
17日、トンガ支援のために豪シドニーの軍港を出発する豪海軍の強襲揚陸艦(ロイター)

 トンガでは航空機による移動が重要だが、空港が火山灰に覆われ、航空機の着陸が困難な状況だ。ボランティアによる灰の除去が行われており、NZ政府によると、19日にも作業が完了するとの見通しも出ている。除去が確認できれば、航空機による支援活動を本格化させる構えだ。

 現地では火山灰の影響で水質が悪化し、飲料水の確保も喫緊の課題だ。NZが給水支援を行う艦艇を派遣しており、21日にもトンガに到着する見込みだ。中国も支援する構えを見せる。

Q トンガとは?…170の島、人口10万人

 Q トンガとは?

 A 南太平洋のポリネシア地域、ニュージーランドの約2300キロ・メートル北方に位置し、約170の島からなる 島嶼 ( とうしょ ) 国だ。島々の総面積は日本の奄美大島とほぼ同じ約720平方キロ・メートルで、約10万4000人が暮らす。首都ヌクアロファがあるトンガタプ島が政治・経済の拠点。産業は農漁業が中心で、ラグビーが盛んだ。

 Q 政治体制は?

 A 立憲君主国家で、王室は日本の皇室と関係が深い。1900年から70年間、英国の保護領だったことから、英国との関係も続く。公用語はトンガ語と英語だ。

 Q 災害が多い?

 A 近くに深さ1万メートルの海溝が走っており、地震や津波、火山の噴火などの可能性が指摘されていた。ドイツの民間活動団体(NGO)などが2020年に発表した「世界リスク報告」では、181か国中2位だった。

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