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海底火山の大規模噴火から22日で1週間となったトンガは、津波や火山灰による被害が深刻だ。被災者や日本の家族らは発生時の生々しい様子を証言し、支援の必要性を訴えた。(国際部 浜口真実、鈴木浩輝、ハノイ支局 安田信介)
雨水をためて飲料水、火山灰が入ると・・・

「辺りが真っ黒だ」「津波がきた」「小石のようなものが降ってきた」
日本トンガ友好協会代表を務めるトンガ出身のラトゥ・ウィリアム志南利さん(56)(埼玉県熊谷市在住)は、15日の噴火直後、トンガの家族らがフェイスブックに投稿した内容を見て「大変なことになる」と思った。通信事情の悪化ですぐ連絡が途絶えた。心配でならなかったが、21日朝にようやく全員の無事が確認された。
トンガには弟や妹4人とその家族が住み、農地も所有する。雨水をためて飲料水にしているが、火山灰が入ると飲めなくなるため、「水がほしい」と訴えている。食料は、各国からの支援が届き始めているという。
弟らは「畑はダメみたいだ」と話す。火山灰に覆われた農地の整備には時間がかかる見通しだ。通信は不安定で、ラトゥさんはニュージーランドの親族を通じてしか、弟妹の状況を把握できない状態が続いている。
ラトゥさんは「トンガにいた子供の頃は地震はほとんどなかった。トンガは日本のように防災意識は高くない」と古里を心配した。